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転職ヒント|販売職が書類選考を通過するための「企業研究」3ステップ

転職ヒント|販売職が書類選考を通過するための「企業研究」3ステップ

転職活動がうまくいかない理由は人によって様々だが、もし心当たりがなければ、まずは「企業研究」を見直してみるべきかもしれない。「書類選考で落ち続ける、面接でうまく話せない、志望動機が薄いと言われる」といった悩みは、たいてい「企業をちゃんと知らないまま応募している」ことが原因だからだ。

今回の転職ヒント・実践編では、ファッション業界専門の人材紹介サービスを提供するエーバルーンコンサルティングが全面協力。ラグジュアリーブランドでの販売職経験を持つシニアヴァイスプレジデントの五十野正人さんが、販売職の書類選考を通過するための企業研究の具体的な方法とヒントを教えてくれた。

五十野 正人さん/エーバルーンコンサルティング株式会社 シニアヴァイスプレジデント
大阪府出身。大学卒業後、セレクトショップにて販売、外資系ラグジュアリーブランドにてマネジメント職を経験。2011年にエーバルーンコンサルティング入社。大阪オフィスに在籍し、自らのネットワークを活かし、マネジメントからストアオペレーションまで全国のショップ系求人を担当する。

書類選考で面接官が見ているのは「モチベーション」

転職活動を始めると、多くの人がまず「求人を探すこと」に意識が向きます。しかし、応募する前に押さえておくべき転職のヒントがあるのです。

転職の成功のためには、企業研究をしてから志望動機を作りましょう。志望企業の知識が薄い段階で志望動機を組み立てても薄味になるだけ。転職の第一歩は企業研究と覚えましょう。

アパレル・ファッション業界の面接官の中には、年間400〜500人もの応募者と会う人もいます。そうした面接官が見ているのは、スキルや経歴だけではありません。「本当にこのブランドに入りたい」という強い思いを持っているかどうかを見極めます。つまり、ブランドに対するモチベーションです。

なんとなく好きなブランドだから、安定していそうだから。そういった理由で応募しても、書類の段階で見抜かれてしまいます。企業研究は、モチベーションを高め、それを言葉にするための作業でもあるのです。

書類選考・面接の通過率を上げる企業研究3ステップ

販売職の転職に役立つヒントとして、五十野さんが教えてくれたのが「企業研究のホップ・ステップ・ジャンプ」の3段階です。販売職の転職活動において、この3ステップが書類通過率と面接通過率を大きく左右します。

販売職以外にも営業やマーケティング職を希望している人にも当てはまりますので、ぜひ試してみてください。

ホップ:ファッション専門メディアでブランドの「今」を読む

まずはインターネットでの情報収集から始めましょう。ただし、コーポレートサイトの企業概要を眺めるだけでは不十分です。

おすすめの方法は、「FASHIONSNAP.COM 〇〇〇〇(ブランド名)」のように、ファッション特化したメディアで検索することです。ブランドの情報が時系列で見られるので、最近の動向・ニュース・コレクション情報を効率よく把握できます。

ここでは、「このブランドが今どんな方向に向かっているのか」を理解することがポイント。ブランドの歴史だけでなく、現在の戦略や採用の背景を読み取ることが、志望動機の厚みにつながります。

ステップ:SNSでブランドの「打ち出し」をチェックする

次に、志望ブランドのSNSアカウントをすべてチェックしましょう。インスタグラム、X、TikTokなど、ブランドがSNSで発信している内容は「今一番アピールしたいこと」そのものです。

ブランドが打ち出しているビジュアルの方向性、ターゲット顧客層の変化、力を入れているカテゴリーやアイテムが見えてきます。

この情報は、面接での「このブランドのどこに魅力を感じましたか?」という質問に答える際に直接活かせます。「インスタグラムで〇〇のキャンペーンを見て、ブランドの方向性が変わったと感じました」といった具体的な発言は、面接官に「ちゃんと見ている人だ」と伝わるはずです。

ジャンプ:「本気の接客」を引き出す設定で店舗訪問する

企業研究の最終ステップが、実際の店舗訪問です。ただし、漠然と「商品を見せてください」と入店するだけでは意味がありません。本気の接客を引き出す設定を自分で作ることが重要です。

たとえば、「今日は買わないのですが、母の還暦のプレゼントを父と姉妹で探していて、私が代表で下見に来ています。予算は50〜60万円を考えています」といった設定を決めて入店します。そうすると、販売員は本気で接客してくれます。

さらに、同じ設定を別のエリアの同ブランドの店舗でも行います。同じ設定で接客を受けることで比較することができ、そのブランドの接客クオリティや販売員の水準を客観的に把握できるでしょう。

販売職の経験がある方なら、接客を受けながら良し悪しを判断できるはずです。「自分だったらこうする」という視点が面接での発言にリアリティを与え、「本当にうちで働きたい人だ」と感じてもらいやすくなります。

企業研究を通じて「転職の軸」を言語化する

企業研究を進めると、自然と「自分がこのブランドに転職して何を実現したいのか」という転職の軸が明確になってきます。

自身のキャリアや理想の働き方を整理するために、まずは一般的に挙げられる「軸」を確認してみましょう。

企業研究で得たブランドの方向性と自身の希望を照らし合わせることで、進むべき道が見えてくるはずです。

  • 年収・インセンティブ制度が整った環境で働きたい
  • より高い接客スキルを身につけられる環境に移りたい
  • ブランドの世界観を体現する接客がしたい
  • クライアンテリングを通じて顧客と長期的な関係を築きたい
  • 販売職からVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)やマネジメント職へキャリアアップしたい

この転職の軸が明確になっていると、面接での「なぜ当社を志望したのですか?」「転職で何を実現したいですか?」という質問に一貫性のある答えが返せるようになります。

転職の軸を志望動機へと昇華させる

自身の希望を単なる理想で終わらせず、企業研究で得たブランドの情報と結びつけることが重要です。確かな根拠に基づいた言葉が、選考を通過するための「独自の強み」へと変わります。

ここで大切なのは、転職の軸を「なんとなく年収が上がりそう」「有名ブランドだから」という漠然とした理由に留めないことです。企業研究を通じてブランドへの理解を深めた上で、「だからこのブランドでなければならない」という理由を組み立てることが、書類選考と面接の両方で差をつけるポイントになります。

販売職のキャリアビジョンは変化している

五十野さんによると、ラグジュアリーブランドの販売職を志望する人のキャリアビジョンは、以前とは大きく変わってきているそうです。

昭和・平成の時代には、ブランドやセレクトショップで販売を経験し、将来は自分の店を持ちたいという人が多くいました。しかし今は、ラグジュアリーブランドでの販売職を目指す人は、安定した収入と高い年収を目指す傾向が強い印象です。

「ラグジュアリーブランドの優秀な店長クラスなら年収1500万円ほどの人もいて、アパレル業界でも、”高い年収を得て成功したい”という風にキャリアビジョンが変わってきています。また、近年のラグジュアリーブランドでは、靴・時計・服・宝飾といったカテゴリーに特化した知識を持っている人材を好む傾向があります。」(五十野さん)

専門的な知識を身につけ、それを武器にすることで、高い年収を得るキャリアパスが開けてくるのではないでしょうか。

まとめ・転職を成功させるヒント

ファッション業界の販売職を目指す人に向けた転職のヒントは、一般的な転職ノウハウとは少し違います。今回、五十野さんから教えてもらった転職のヒントをまとめると、次の3点に集約できます。

  • 企業研究は「コーポレートサイトを見る」で終わらせない。ファッション専門メディア・SNS・店舗訪問の3ステップで深める。
  • 本気の接客を受けるために、訪問設定を自分で作る。漠然と入店しても得られる情報は限られる。
  • 企業研究を通じて「転職の軸」を言語化する。「なぜこのブランドでなければならないのか」を言葉にできると、書類も面接も変わる。

コロナ禍の落ち込みから回復し、ラグジュアリーブランドを中心に販売職の求人は増加傾向にあります。転職活動のチャンス、いわゆる売り手市場になっています。これを好機と捉えて転職活動をする、またはしたい人も多いと思います。この記事を通じて、転職活動が実りあるものになることを願っています。


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「エーバルーンコンサルティング(A Balloon Consulting)」は、東京と大阪を拠点にしたファッション業界に特化した人材紹介サービス会社。販売スタッフからエグゼクティブクラスまで、ファッション業界の優良な人材と企業をつなぐエージェントとして、多くの紹介実績を持つ。