ラグジュアリーブランドで販売職の採用面接を担当している店長を中心にアンケート調査を実施。面接選考で、採用担当者が「重視している」のはどのポイントなのか、また現役面接官はどのようなことを考え、面接を実施しているのか。アンケートを基準に5つのポイントにまとめ分析しました。これから面接を受ける方は、ぜひ重視されているポイントを意識して面接に臨んでみてください。

記事監修：五十野 正人さん／エーバルーンコンサルティング株式会社 シニアヴァイスプレジデント
大阪府出身。大学卒業後、セレクトショップにて販売、外資系ラグジュアリーブランドにてマネジメント職を経験。2011年にエーバルーンコンサルティング入社。大阪オフィスに在籍し、自らのネットワークを活かし、マネジメントからストアオペレーションまで全国のショップ系求人を担当する。
公式HP：https://www.aballoon.co.jp/

有名ラグジュアリーブランドの現役面接官8名に聞いた、面接で見ているポイントや重要視していること

今回、ファッション業界に特化した人材紹介サービス企業「エーバルーンコンサルティング」の協力を得て、有名ラグジュアリーブランドの現役面接官8名にアンケート調査を実施。ラグジュアリーブランドの面接官たちは、「面接の際何を重視しているか」など、面接官側からのリアルな意見を伺った。

Q.1 面接で一番初めにチェックするポイントはどこでしょうか？

第一印象が重要との結果がでた今回のアンケート。またラグジュアリー業界では必須の身だしなみや、立ち振る舞い、言葉使い、そして服装の着こなし方やサイズ感も見ているとの声もありました。第一印象をどこで判断しているかについては、目つきや顔つき、笑顔などを中心に注目するようです。 明るい挨拶やハキハキとした挨拶も判断基準として上がってきています。結果、面接において第一印象がとても大事であるということを示しているでしょう。

Q.2 面接で必ず聞く質問はございますか？また、その理由を教えてください。

回答別に見ていくと、「入社後の目標」や「競合他社のブランド名」、また「売上で一番になりたいかなどを問う、販売における志向確認」や「他者視点を問う、上司・同僚からどう見られているか？」などが挙げられています。そのため想定外の質問も面接では聞かれるという結果に。 また具体的なエピソードとして、「これまでの仕事でこの仕事をやってきて良かったと思えること」や、「一緒に働くことでご自身がもたらす会社へのメリット」ど、スキルへの取り組みや成功談の確認をしたいとの声もありました。そして一番多かった回答は、「なぜ当社なのか？」「入社後に何ができるのか？」といった意欲度を図る質問。このアンケート結果からも、面接前の徹底的な自己分析と面接準備がいかに重要だと言うことを表しています。面接の準備をしっかり行うことが効果的なアピールにつながりますので、合わせてこちらの記事も読んでおきましょう。

Q.3 面接の選考を行う上で重要視しているTOP3を教えてください。

アンケートから見えてくるのは、情熱やコミュニケーションスキル、将来性が重要なキーワードに。情熱を相手に伝えるためには、明確な志望動機や面接前の徹底した準備が重要となります。準備の時間をふやせば、相手につたわる熱量や情熱がもてます。そのためにも必ず店舗へリサーチをしにいくことも重要です。またコミュニケーションスキルは販売職に最も重要なスキルで、会話のリズムや回答が質問した内容に対してあっているかなどで問われています。将来性に対しては、今後ステップアップしていける人材であるかを見られているため、前向きな姿勢で働ける人材かどうかも判断基準の一つとなることでしょう。いずれにせよ、どれかではなくすべてが重要と言えると思います。

Q.4 応募者からの質問で印象に残っている質問はございますか？

面接を受けると高い確率で聞かれるのが逆質問です。アンケートを見てみると「特に深く記憶に残る応募者からの質問は無し」という結果も。なかなか相手の記憶に残る質問とは難しいのかも知れませんが、面接の最後に必ず聞かれる質問は重要と捉えしっかりと準備をしておくべきです。まずはネットで調べたありきたりな質問はしないということを念頭に置き、漠然とした内容は避けていきます。「この会社に入ってどのような点が良かったと思われますか？」や「人生をポジティブに歩むために大切にしていることは何ですか？」といった、面接官に対してのパーソナルな質問は、面接官との距離をグッと縮めてくれます。状況や雰囲気に合わせて伝えられる逆質問をいくつかは準備しておくことが重要です。

Q.5 面接をしている中で、同等のスキルを持っている応募者がいた場合、決定打になるポイントはどこでしょうか？

ひと枠のみの採用時。同じスキルでは、採用担当者がどのように判断するのかは気になるところ。アンケート結果では、熱量・前向きさ・人柄・表情・謙虚さと言ったキーワードが挙がってきています。採用基準はブランドによって細かな違いはありますが、このキーワードは共通で、どの会社にも決定打となるポイントとなることでしょう。このアンケートから見えてきたポイントを押さえておけば、きっとライバルと差をつけられるはずです。ぜひ参考にされてみてください。

エーバルーンコンサルティングの五十野氏による考察・総評コメント

今回ファッションからウォッチ＆ジュエリーとカテゴリー問わず、様々なブランドの面接官の方々にご協力頂きました。面接を行う上で重要視するポイントも皆それぞれで、ユニークな項目もあり興味深かったです。

ただ皆さん動機、キャリアビジョンなど応募者のパーソナルスキルは必ずチェックされていると感じました。ご自身のソフト面をしっかりお伝えする準備をして面接に臨んでください。

現役面接官の実態アンケートから探る、面接対策を実施してみよう！　

面接官の見ている評価ポイントに差があれども、共通のキーワードが見えてきた今回のアンケート結果。面接ではほんの少しのこころがけときっちりした前準備が、面接の合否をわけるのです。実態アンケートから見えてきたポイントを押さえ、ぜひ面接力アップをめざしましょう！

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