時代と共に革新的な歩みを続けるPRADA(プラダ)。名作バッグとともに求人も紹介
プラダは1913年にイタリア・ミラノで創業し、高品質な革製品でイタリア王室の御用達となっているだけでなく、最先端スタイルの代名詞であり続けているブランドです。
ミウッチャ・プラダがデザイナーに就任し1996年に発表された逆三角形のブランドマークが入ったナイロン素材のバッグは、クラシックなスタイルを超えた画期的なデザインとして、世界的なブームを巻き起こしました。
今回はそんなプラダについて、歴史や特徴のほか、プラダの名作シリーズについても紹介します。
この記事を読んでいただくとプラダに対する理解が深まり、転職活動にも役立つはずです。
PRADA(プラダ)について
プラダは創業して111年以上の歴史を持つ、ミラノを拠点にした高級ファッションブランドです。創業者はマリオ・プラダとマルティーノ・プラダという兄弟で、1913年にミラノの中心にあるヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガレリアにプラダ1号店を出店しました。
彼らは世界中にある珍しい素材や質の高い皮を集めて、それらを使用した鞄やトランク・手袋などの製品を作っていました。評判を高めたプラダは、1919年イタリア王室の御用達となり、高級ブランドとしての地位を確立したのです。
マリオの孫であるミウッチャ・プラダがデザイナーに就任した後、プラダは世界的なブームを巻き起こします。1996年に発表されたバッグはハイブランドでは珍しい工業用のナイロン素材を使用したもので、今では馴染みとなった逆三角形のブランドマークを付けたデザインがスタイリッシュだと注目を集めたからです。
2020年からはベルギーのファッションデザイナー ラフ・シモンズを迎え、ミウッチャとともに共同クリエイティブディレクターとしてプラダを牽引しています。ラフ・シモンズは、ジル・サンダーやディオール、カルバン・クラインなどの有名ブランドで活躍してきたカリスマ的デザイナーです。
プラダ・グループとは
プラダ・グループは、プラダ、ミュウミュウ、チャーチ、カーシュー、マルケージ1824、ルナ・ロッサといった名だたる一流ブランドを擁する企業です。時を経てもなお、各ブランドが持つ可能性と魅力を通して、それらの価値を高めることに尽力しています。
2024年における第1四半期収益報告は、小売売上高が前年比18%増となっており、好調な滑り出しを切っています。
ミウッチャの父がプラダを牽引していた時期は、経営が苦しい時もありましたが、今では26の自社工場と1万4,800人以上の従業員を擁するグループにまで成長するほどです。
プラダ・グループは業界大手企業とのライセンス契約を結んで、アイウェアおよびビューティ分野でも事業を展開しています。
Prada Re-Nylonプロジェクト
Prada Re-Nylonプロジェクトは、メンズとレディースのバッグのカプセルコレクションとして2019年にローンチされました。プラダの代名詞であるナイロン製品すべてを再生ナイロンに移行させたのです。
このPrada Re-Nylonプロジェクトは、プラダにおける持続可能性と真に責任ある行動を目指すブランドの決意表明として位置づけられています。
2023年7月からは、Prada Re-Nylonコレクションの販売収益の1%がSEA BEYONDプロジェクトに寄付されています。SEA BEYONDプロジェクトとは、ユネスコ政府間海洋学委員会(UNESCO-IOC)との間で2019年に開始した中等・高等学校向けの海の保全に特化した教育プログラムです。
価値創造の源は多彩な人材から
プラダにおいて、多彩なスキルをもつ新しい人材をチームに迎えることは、企業の持続的な成長とイノベーションの原動力であるとされています。
またプラダ・グループでのキャリア形成は、人々とのクリエイティブな交流を通じて、さまざまなアイデアに刺激を受ける機会にも繋がります。この機会とは、自らのスキルを試したり、伸ばしたりすることを意味しているからです。
プラダ・グループでキャリアを積むことは「自身の価値を表現するための旅路である」とも表現されています。
PRADA(プラダ)の名作シリーズ
プラダでの代表的なアイコンとして、ナイロンバッグ「Prada Re-Nylon」シリーズが有名です。他にもプラダの代名詞とされているのが、創業当時人気の高かった高級皮革を使用したバッグです。プラダの象徴である3つのシリーズをご紹介します。
ナイロンバッグ「Re-Nylon」シリーズ
Re-Nylonシリーズはもともと「ポコノ」シリーズとして展開していました。「ポコノ」シリーズは創業者マリオ・プラダの死後、経営者兼デザイナーに就任した孫娘のミウッチャが生み出したシリーズです。
ブランドの低迷期、経営を引き継いだミウッチャは「これまでにない革新的なものを」と新しい素材を使用したバッグを模索していました。そこで辿り着いたのが、テントやパラシュートなどのミリタリー用品に使われているナイロン素材「ポコノ」を取り入れたバッグです。
光沢のあるナイロン素材に三角形のロゴプレートを採用したデザインは、プラダの代名詞と言われるほどのアイコンバッグとなりました。「ポコノ」シリーズは、再生ナイロンを使用した「Re-Nylon」シリーズへと変化を遂げています。
レザーバッグ「ガレリア 」シリーズ
2007年に誕生して以来、進化を重ねてきた「ガレリア」シリーズ。プラダを代表するいつまでも色褪せない価値を備えたガレリアバッグは、1913年に創業者のマリオ・プラダがミラノのアーケード「ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世」にオープンした旗艦店にちなんで名付けられました。
素材には、プラダを象徴するサフィアーノレザーを採用しています。プラダが開発したサフィアーノレザーは、繊細な筋模様が入るクロスハッチ加工が施された独特の質感と、耐傷性と耐水性に優れているのが特徴です。
カジュアルトート「カナパ」シリーズ
イタリア語で「麻」という意味を持つ「Canapa(カナパ)」は、2010年に登場したカジュアルなトートバッグです。
フロントに大きくプリントされたPRADAロゴのほか、サイドにはプラダを象徴する三角プレートもあしらわれています。
伸縮性がある素材で、内側には3つのポケットが付いているため収納力抜群。エレガントさがありつつ実用的な点が魅力です。
プラダの中では比較的リーズナブルなこともあり、若い世代を中心に人気を集めています。
最新のトピック
2025年春夏メンズウェアショー「クローサー」を発表
2024年6月16日にミラノにて「クローサー」というテーマのもと、2025年春夏メンズウェアコレクションを発表しました。
ミウッチャ・プラダとラフ・シモンズによる今回のコレクションでは「真実を疑い、再考し、物事をより近くで見ること」を提案したショーで、プラダ財団の中にある自社会場内で開催されました。
おとぎ話のような白い小屋から続く道がランウェイとして表現され、テクノ音楽が流れる中、白い小屋の扉や窓の隙間から眩い光が漏れている演出は、まるで小屋の中でパーティーが開かれているかのよう。
子どもサイズのニットや親から譲り受けたようなワードローブにはトロンプルイユのディテールやシワ加工が施され、襟や袖口がそり返ったシャツといった非現実的なデザインもミウッチャ・プラダとラフ・シモンズならではといえるでしょう。
アイコニックなバッグ「ガレリア」の新作登場
質の高い皮革を使用した名作である「ガレリア」シリーズに、手作りのレザーフローラルがあしらわれた新作が登場しています。
バラのつぼみやアネモネをきめ細やかに手作業で組み立て、バッグの表面にあしらった芸術品ともいうべくエレガントな仕上がりです。
「ガレリア」バッグは、その時々のファッションと時代を超越したワードローブの原型を体現しながらも、プラダの特徴である多用性も兼ね備えています。
まとめ
111年以上の歴史を持つイタリアのミラノを拠点にした高級ブランド、プラダについてご紹介してきました。
プラダは世界中にある珍しい素材や質の高い皮を集めて、それらを使用したバッグなどが評価され、イタリア王室の御用達にもなった歴史あるブランドです。
創業者の孫娘であるミウッチャが経営者兼デザイナーに就任した際「これまでにない革新的なものを」との想いから、常識を覆したナイロン素材を使用したバッグを生み出し、プラダを世界的ブランドへと押し上げました。
プラダでは、バックヤードスタッフやクライアントアドバイザーなどを募集しています。プラダへの転職や求人にご関心のある方はこちらをご覧ください。
文:内藤みさき
Brand Information
PRADA
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