世界最大級の高級時計オンラインマーケットプレイスであるChrono24（クロノ24）は、同社ウェブサイトおよび公式アプリで使用できる独自の機能「ChronoPulse（クロノパルス）」のデータを活用し、2024年における高級時計二次流通市場の価格動向を調査・分析した。

ブライトリングが回復をリード。8ブランドでポジティブな価値動向

分析によると、過去1年間の高級時計の価格は比較的安定しており、「ChronoPulse」においては0.35%の増加を記録。10月に最低点に達した後、穏やかな回復を見せ、2024年下半期には1.18%の上昇を見せました。

今回見られた価格の上昇は、2022年春から数週間にわたって過去最高を記録して以降、最も注目に値する動きとなりました（2022年4～10月に、中古時計の価格は25%下落しています）。2024年の上半期も-0.83%のわずかな減少が見られましたが、Chrono24のデータによると、下半期には少なくとも一時的な回復が示されています。

「ChronoPulse」で個別に追跡されている13のブランドの動向を見ても、特に顕著な変化が見られました。2024年上半期には、「ジャガー・ルクルト」（+1.51%）と「カルティエ」（+8.47%）の2ブランドのみが上昇していましたが、下半期には8ブランドが上昇を示しています。

分析されたブランドの中でも特に目立ったのは「ブライトリング」で、平均価値の上昇は8%。以下、目立った上昇を見せたブランドです。

・ブライトリング（＋8％）
・タグ・ホイヤー（+4.52%）
・ウブロ（+3.61%）
・パネライ（+3.06%）
・オメガ（+2.15%）
・ジャガー・ルクルト（+1.87%）
・ロレックス（+1.34%）
・カルティエ（+1.01%）

一方で、パテック・フィリップ（-0.09%）、オーデマピゲ（-1.29%）、チューダー（-2.53%）、ヴァシュロン・コンスタンタン（-3.26%）、IWC（-3.89%）の時計は下降トレンドとなりました。

高級時計の専門家は「明確なトレンドの逆転はまだ見られない」と警告

Chrono24のブランドエンゲージメント部門責任者であるバラシュ・フェレンツィは次のようにコメントしています。

「2024年下半期、時計の二次流通市場にはわずかな価格上昇が見られました。しかし、トレンドの逆転について語るには時期尚早です。このわずかな価格上昇は、例えば米国大統領選挙後の最近の暗号通貨ブームが一時的に高級時計の需要を刺激したことなど、主に外部要因に起因しています。過去のトレンドでも強い暗号通貨市場は高級時計の需要を大きく押し上げることが示されているため、これが長期的なトレンドに発展するかどうかはまだ不明です」

高級時計の二次流通市場の価格動向は、実際の取引データに基づく「ChronoPulse」で追跡できます。詳細はこちらをご覧ください。