【イベントレポート】急成長をバネにグローバル展開を見据える3rd。代表&社員が語る、企業カルチャー、伸ばせるスキル、活躍する人材とは NEW
ブランドインキュベーションカンパニーとして、ファッションやビューティといった領域で15のD2Cブランドを展開している3rd。2036年に企業価値1兆円という目標達成に向けて昨年からは主力ブランドの海外向け販売を開始し、グローバル進出にも積極的だ。6月26日(木)、3rdはキャリアイベントを開催し、代表の川村匡慶さんが現況を踏まえながら組織づくりで大切にしてきたことや今後の展望について語ったほか、ブランドマネージャー・伊藤槙梨さんとブランドマネージャーアシスタント・滝ひなたさんが、入社理由や仕事のやりがい、企業カルチャーなどについて話をした。オンライン、オフラインで約50名が参加し、キャリアアップのヒントが詰まったイベントとなった。
川村匡慶さん/3rd株式会社 代表取締役(写真:左)
10代からファッションビジネスを立ち上げ。2011年、24歳でD2Cスタートアップ企業を共同創業し、複数ブランドの立ち上げや製品企画、マーケティング、システム構築、海外企業とのアライアンスなど、事業成長全般に携わる。2016年、29歳で3rd株式会社を創業。世界的ブランドホルダーを目指し、ファッション、ビューティー、ライフスタイルなど多様なジャンルでブランドを展開し、事業を推進。
伊藤槙梨さん/3rd株式会社 「ANDREA&Co.」 ブランドマネージャー(写真:中央)
大学卒業後、サイバーエージェントへ新卒入社。D2Cスキンケアブランドの運営や顧客関係管理などを通してマーケティング職のキャリアを積み、2023年12月に株式会社3rdへ入社。2024年秋にはYouTuberのYukkoをディレクターとして迎えたアパレルブランド「ANDREA&Co.」のブランドマネージャーに就任。商品企画やプロモーションなどと並行して、国内外でのポップアップストア開催を見据えながら業務に従事している。
滝ひなたさん/3rd株式会社 「PLUS OTO.HA」 ブランドマネージャーアシスタント(写真:右)
服飾専門学生時代から、3rdでアルバイトとしてSNS運用業務に従事。専門学校卒業後の2024年4月から正社員入社し、40〜50代女性向けのアパレルブランド「PLUS OTO.HA」のブランドマネージャーアシスタントとして、主にSNSや広告運用に従事。150本/月のペースでショート動画制作、ブランド公式インスタグラムでの投稿を行っている。
社員のポテンシャルを信じ、失敗を許容できる環境を整える
ー 3rdが展開する事業について教えてください。
川村 匡慶さん(以下、川村):創業当時はSNSマーケティングやECコンサルティングを行っていましたが、6年前から自社ブランド事業へ転換しました。2025年6月現在でファッションやコスメ、スキンケアなど計15ブランドを展開しており、その全てが自社ECのみを介したD2Cブランドです。事業転換したタイミングでは5人程度しかいなかったメンバーも50名ほどまで増え、自社スタジオを複数開設する規模まで成長しました。
3rdが一番に掲げるビジョンは、「人の心を動かす」物事が生まれる生態系を創るということ。メタバースや生成AIといったテクノロジーが進化するほど、機能的な価値の差異よりも人の感情や情緒がより重要になる世界になると感じたのです。
ー 各ブランドの規模感や運営方針を教えてください。
川村:大体のブランドは5~6名体制ですが、小規模なブランドだと1~2名体制、大規模なブランドになっても10名体制で運営を行っていて、最大規模のブランドで年商20億円程、その他に10億円規模のブランドが複数育って来ています。既存ブランドの売上が伸び続けていることに加えて、複数の新規ブランドが立ち上がり順調に成長している為、全社売上も高い成長率を維持出来ています。
運営方針については継続的に商品をリリースしてPDCAを回すことで、コンテンツのクオリティを上げることを重視しています。販売チャネルがInstagramを中心としたSNSなので、毎日アップするコンテンツを作るために自社スタジオで撮影が行われています。売上規模を考慮すると事業に関わるメンバーの人数は少ないのも弊社の強みだと考えています。リテール運営がないからこそマーケティングや商品企画などの業務に集中し、ブランドが成長するに連れて一人当たりのタスク量が膨大に増えるという構造ではない為、少数精鋭での運営が可能となっています。
ー 川村さんが組織づくりで大切にしていることを教えてください。
川村:メンバー一人ひとり担う役割が大きい分、裁量権を渡していくことは創業当初から意識していました。「意思決定の数だけ人は成長できる」という考えを持っており、早い段階からその機会を多く経験する事で、年齢や経験に関わらず素晴らしい能力を持ったビジネスパーソンに成長する場所を提供したいと考えていました。また、トップダウンで与えられた業務をこなしていくだけの仕事では真に自発的な行動は取れないと考えています。ルールで縛るのではなく、一人ひとりの自主性とポテンシャルを信頼して委ねる事で、組織全体が本質的な成長を続ける事が出来ると信じています。
これらは私自身の個人的経験と結びついています。起業当初は、すべて自分がやらなければいけないと思っていたのですが、メンバーに任せれば任せるほど事業が大きくなっていくことを何度も実感させられました。もちろん、失敗も多く経験しましたが、その経験をしたメンバーほど、後々大きく成長するケースも少なくないですし、そのサイクルを経験することがとても大切なのではないでしょうか。私自身の役割は健全な経営基盤を作り、失敗したとしても再び挑戦できる環境を維持していくことだと思っています。

求めるのは、「世界の変化を恐れず、自身も変化できる人材」
ー 裁量権を渡しながらも失敗を許容する文化が、現在の成長に大きく影響しているのですね。
川村:経営陣の命令により新たにブランドやアイテムを作るよりも、メンバーから持ち寄られた企画やアイデアを起点としたものづくりの方が解像度や情熱も高いので、そういった人達が自発的に動ける場所、つまりは「ブランドを生み出す生態系」を築き上げていきたいです。成功する新規ブランドには必ず”主人公”と呼べるメンバーが存在しています。圧倒的な当事者意識を持ったメンバーが主体的に突き進んだからこそ、お客様の心に届くブランドに成長した事例を幾度となく見てきました。
ー 今後の展望について教えてください。
川村:ファッションやビューティーだけに留まらず、今年の下半期から来年にかけてはIPやアプリケーションといった新領域でのビジネス展開も視野に入れています。また4年以内に海外売上比率30%を目指しています。今年6月に行った台湾でのポップアップイベントも非常に好評で、グローバルでの事業展開は非常に優先度が高い項目です。そして10年後には企業価値1兆円という目標を掲げています。
ー そのことを踏まえた上で、今後どのような人と働きたいと思っていますか。
川村:自発的な人、常に新しいことに挑戦できる人でしょうか。細かく指示を出す会社ではないですし、世界の状況が目まぐるしく変化する時代の中、自分自身も変化していかないといけない。それを恐れず情熱を燃やし続けられる方が、3rdには向いているのかなと思います。

やりきれる環境は、自主性と決断力を育む
― 後半は、実際に働かれている伊藤さんと滝さんにお話を伺えればと思います。お二人は異なるバックグラウンドをお持ちですが、3rdとの出会いや入社の経緯を教えてください。
伊藤槙梨さん(以下、伊藤):前職の先輩に転職の相談をした際、弊社代表の川村を紹介してもらったことがきっかけです。前職では身の丈に合わないと感じるほど責任ある職務を任せられていましたが、次第に先輩たちがつくり上げた土台の上での成功ではなく、自身の力で成果を上げる経験をしたいと思うようになっていました。川村と面談を重ねる中で、3rdにはその思いを叶えられるチャンスがあると感じたんです。また、学生時代から軸としていた「人の心に余白を生み出すプロダクトやサービスを作る」という自身のビジョンと3rdのビジョンがマッチしていたことも、転職の決め手になりました。
滝ひなたさん(以下、滝):私は服飾専門学生の時から半年間、3rdでアルバイトとして働き、学校卒業後に正社員として新卒入社しました。アルバイトではSNS運用に携わっていたのですが、やりきればやりきるほど数字として成果が表れることを実感して、数字を追いかけることが好きになっていたんです。それからは、よりSNS運用のノウハウを突き詰めたいと思うようになり、3rdに加わる選択をしました。

ー 異なるポジションで活躍されているお二人ですが、どういった点に仕事のやりがいを感じていますか。
伊藤:「ANDREA&Co.」ディレクターのYukkoさんが思い描く世界観やファッションへの強いこだわりを形にしながら、定量的成果を上げられることに大きなやりがいを感じています。また、ブランド名の由来にもなっている映画「プラダを着た悪魔」の主人公アンドレアのように、「ANDREA&Co.」の洋服を着ることで、内面・外見ともに自信を持てるようになったというお客様の声を見聞きすることも、モチベーションに繋がっています。
ブランドマネージャーとして決断を下さなければいけない瞬間は本当に多いですが、その一つひとつを積み重ねていくことで、ブランドも成長していくのだなと実感しているところです。
滝:ブランドのSNSアカウントに投稿するショート動画を約150本/月のペースで制作しているのですが、今年3月に投稿した1本のショート動画がバズり、動画内で紹介した商品が1週間で600点、1ヶ月後には1200点売り上げたことは、やりがいとして印象強く残っています。アイデア出しからキャスティング、撮影、編集、投稿まで1人で行ったコンテンツが、想定以上に多くのお客様の心に響いたことで向上心が強くなりました。
与えられた自由の中で成果を追い続ける向上心が大切
ー 3rdならではと感じる企業カルチャーを教えてください。
伊藤:時間と場所に縛られることなく仕事に向き合える分、社員一人ひとりに自由と責任の両立が求められる点です。先ほど川村も触れましたが、弊社はフルフレックスかつリモートワークを導入しているため、撮影や月1回の全社ミーティング等を除けば、誰がいつ何をしているのか目に見えて分かるわけではありません。
そういった就労環境の中でも自分自身をコントロールして、成果を追い続けられる人にはフィットすると思います。実際、弊社には自由な社員が多いですが、やるべきことは責任を持って取り組む人ばかりです。私自身も1日の使い方が上手くなり、公私のバランス調整がしやすくなったと実感しています。また、過度に競争せず、社内の全ブランドが成長できるよう連携を図りながら助け合う文化も醸成されているかと思います。

ー そのような企業カルチャーの下で、どのような人が活躍できると考えますか。
滝:3rdの社員に共通している部分でもあるのですが、向上心を持ち続け、常に次を考えて行動に移せる人だと思っています。売上を伸ばしていくために何が必要なのか、結果を受けて次は何に重きを置いて取り組むべきなのか、現状を踏まえて思考し続けることを求められるので、そういったことに前向きに取り組める方が向いていると思います。
伊藤:私も3rdの社員に共通している部分から挙げるとするならば、「失敗を恐れない」「柔軟な対応が出来る」「裁量を持ちたい」「スピード感」といったキーワードに当てはまる方が活躍できると思います。
現在3rdでは、ブランドマネージャー、アシスタント、ディレクター、EC運営などのポジションで積極的に採用を行っています。D2Cブランドをゼロから育てていくことに興味のある方、グローバル展開を見据えたスピード感ある環境で、自身の可能性を広げたい方は、ぜひこちらをご覧ください。
文:芳賀たかし
写真:船場拓真
Brand Information

3rd
ブランドインキュベーションカンパニー
“こんな世界やモノがあったらいいな“という想いをブランドとして形にする企業です。
ファッション、ライフスタイル、雑貨など多彩なジャンルの自社ブランドを展開しています。
会社サイト:https://3rd-inc.jp/