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“おしゃれZ世代”のファッション、メディアトレンドは?2025年最新の調査結果

“おしゃれZ世代”のファッション、メディアトレンドは?2025年最新の調査結果 NEW

株式会社双葉通信社は、文化服装学院とのコラボレーションにより、Webアンケート調査を実施した。文化服装学院の在学生を“おしゃれZ世代”と位置づけ、彼らのファッション購買態度やメディア接触動向の把握を目的とする調査で、今回で5回目となる。文化服装学院の在学生1,031名(うち74%が18~21歳)がこのアンケートに回答。彼らのインサイトやトレンドを探った調査結果をご紹介する。

調査結果のサマリー

  1. ふだん視聴するSNS・プラットフォーム
    ほぼ全員利用の「Instagram」「YouTube」「TikTok」「Pinterest」が上位。「BeReal.」はブーム鎮静の兆し。ながら聴きニーズで「音楽プラットフォーム」が上昇。
  2. おもしろい・新しいと思うサービスやアプリ
    圧倒的に「ChatGPT」。「SNSなどの共有サービス」「創作支援ツール」「海外のSNS・ファッションフリマ」「生活改善・時短サービス」にも着目。
  3. 購入ブランド&憧れブランド
    購入のベースはファストファッション・古着やリサイクル店・プチプラEC。ガーリーの“甘”とストリート/モードの“強・辛”を買い分け、韓国・中国にも注目。“憧れ”はハイブランドや革新的なデザイナーズブランド。
  4. ファッションアイテムを購入した通販
    2強は「ZOZOTOWN」「SHEIN」。実店舗への回帰が見られ、韓国通販やファッションフリマアプリなどへ多極化も進む。
  5. 「センスがいい人」
    1位は2年連続で「あさぎーにょ」。「小松菜奈」やK-POPアイドル、ファッション系YouTuberが上位。 “好き”が多極化。

調査結果の詳細

1. ほぼ全員が「Instgram」を視聴

トップは「Instagram」で、続いて「YouTube」「TikTok」「Pinterest」が上位に。「BeReal.」はブーム鎮静の兆し。ながら聴きニーズで「音楽プラットフォーム」が上昇しています。「YouTube」のみ昨年より微減。ほか、「X (昨年-9.3%) 」や昨年ブレイクした「BeReal. (同-6.6%) 」も減少。「X」は「推し情報を見たり、意見・愚痴の発信で使い始める学生」と「ネガティブな内容を嫌って離反する学生」が混在。「BeReal.」は「学校デビューで使い始めた層」と「時間をとられたり友達の時間に踏み込むのがイヤな層」に分かれ、後者の割合が増えているようです。

一方、多忙な日常の中で“ながら聴き”が増えたためか、「Spotify, Apple Musicなどの音楽配信」が上昇(同+4.1%)。

2.おもしろい・新しいと思うのは「ChatGPT」

トップは圧倒的に「ChatGPT」。画像を含め、生成AIへの注目が高まっています。ほかには、「SNSなどの共有サービス」「創作支援ツール」「海外のSNS・ファッションフリマ」「生活改善・時短サービス」にも着目が集まっています。

「発信・共有サービス」としては、おしゃれZ世代にとって身近な「TikTok」「BeReal.」のほか、写真を共有する 「Retro」が目立ちました。文章や創作物を共有するプラットフォーム「slowly」「Medium」も挙がっています。「Adobe Fresco」「Illustrator」など、デザインや創作を支援するツールにも関心が見られました。また中国や海外のSNS・ファッションフリマに注目しており、「小紅書(RED)」「Bilibili」「pickyou」「Depop」などが挙がりました。

おしゃれZ世代は、お得で便利な新しいコマースや時短につながるUXにも敏感です。「ジハンピ」(サントリー自販機連動のキャッシュレスアプリ)や、日本で6月末にリリースされたばかりの「TikTok Shop」にも興味を持っています。

3.購入ブランドは「ユニクロ」、憧れブランドは「コムデギャルソン」

購入のベースは手頃なファストファッション・古着やリサイクル店・プチプラEC。「ザラ」「シーイン」でトレンドを盛る。ガーリーの”甘”とストリート/モードの”強・辛”を買い分け、韓国・中国にも注目。”憧れ”はハイブランドや革新的なデザイナーズブランドに票が集まりました。

購入ブランド・ショップは、1位ユニクロ、2位ジーユーに始まり、ファストファッションや古着・リサイクル店・プチプラECが上位に。“失敗してもいい価格帯”で”多様なテイストを取り入れています。

韓国ブランドや中国・韓国のプラットフォームが浸透し、ブランドでは韓国の「スカルプター」「ティーナジョジュン」などが支持されています。またプチプラでアメリカン・ヤングセレブテイストの「ブランディメルヴィル」も人気。

一方、「憧れブランド」のTOP3は「コムデギャルソン」「ヴィヴィアンウェストウッド」「ミュウミュウ」。SNS戦略の巧みなハイブランドや国内外の革新的なデザイナーブランドが多く挙がり、「ディオール」「ディーゼル」「キコ・コスタディノフ」も上位でした。K-POPアイドルの着用やコラボも憧れの後押しになっています。なおハイブランドは古着で探す傾向が見られました。

4.ファッションアイテムを購入した通販は「ZOZOTOWN」

ファッション通販の2強は「ZOZOTOWN(42.8%)」と「SHEIN(27.5%)」ですが、昨年より利用率は減少。「通販サイト・アプリでは買っていない」が20%を超え、実店舗回帰が見られます。
中国メガ通販の「タオバオ」、韓国の「MUSINSA」「Qoo10」が台頭し、「pickyou」などインフルエンサーフリマ、セレクトショップや古着店の通販でも購入しています。なお中国発の格安通販「Temu」は伸びておらず、おしゃれZ世代は価格・品質・テイストのバランスをよく見極めているようです。

5.センスがいい人1位は、2年連続で「あさぎーにょ」

挙がった名前は、計1,880名。国内外のモデル、ミュージシャン、俳優、デザイナー、個人のインスタアカウントまで多岐に渡ります。また上位の得票数が年々減少しており、”好き”の多極化が顕著です。

1位の「あさぎーにょ」はYouTuberや自身のブランド「ポピー」のディレクターとして強い影響力があります。

上位陣のキャラクターは幅広く、ポップ(あさぎーにょ)、スタイリッシュ(小松菜奈、XG、BLACKPINK、ベラ・ハディッド)、強めガーリー(ちゃんみな、しゅなたん、せいら、コノリリ)、ミニマル・静謐(モトーラ世里奈、深水光太)、ナチュラル(かきぶちももの、柴田ひかり、在原みゆ紀)など。ぶれない世界観や自己編集の巧みさに加え、SNSで見せる”素”や空気感にセンスを感じているようです。

またジェンダーを越えたファッションアイコンとして「けみお」「G-DRAGON」も人気。トランスジェンダーモデルでアクティビストの「アレックス・コンサーニ」や、ショップスタッフ&YouTuberの「ユウマカーダシアン」も浮上しています。

おしゃれZ世代のインサイトと思考を探る調査

本調査は、双葉通信社が文化服装学院ファッション流通科ファッションプロモーションコースとのコラボレーションにより、継続的に実施しているWebアンケート調査です。文化服装学院の在学生を”おしゃれZ世代”と位置づけ、彼らのファッション購買態度やメディア接触動向の把握を目的としています。

2021年の調査開始以来5回目となる今回の調査では、文化服装学院の在学生1,031名から回答を得ました。また渡航制限の緩和以降、世界各地からの留学生が多数回答している点も特徴です。

調査概要
調査手法:WEBアンケート
回答者数:文化服装学院の在学生1,031名
調査期間:2025年6月24日~7月4日
調査企画・実査:㈱双葉通信社
協力:文化服装学院ファッション流通科ファッションプロモーションコース

調査設問
文化服装学院オウンドメディア「prop」について / 暮らし・興味関心事 / ショッピングについて / 欲しいもの・やりたいこと / おもしろいと思うサービス・アプリ/ SNS・メディア接触行動 / ファッションアイテムの購買行動 / センスがいいと思う人物 / 好きなデザイナー・ミュージシャン・アーティスト / コスメの購買行動・情報接点 / サステナビリティへの関心 他 計38問

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