エンプロイヤーブランディングを成功させるためのノウハウとは?
ここ近年、新しいマネジメントスキームでもある「エンプロイヤーブランディング」を導入したいと考える、採用担当者の方は多いと思います。しかし、「運用するノウハウが無い」や「いったい何から始めればいいかわからない」といった理由で、取り組みが進行しない状態である企業も多くあるのではないでしょうか。そこで本記事では、How to版として実際のアクションすべき項目について詳しくご紹介します 。
中長期的な目線でエンプロイヤーブランディングを取り入れよう
求職者側の意識変化に伴い、今は求人を掲載するだけでは、採用はできない時代となりました。より効果的に企業情報を発信し、まずは自社を知ってもらい、採用に繋げていくという考えを持ち、中長期的な目線を持つことがとても重要です。まずここでは、エンプロイヤーブランディングについておさらいしていきましょう。
エンプロイヤーブランディングをおさらい
エンプロイヤーブランディングとは、自社の情熱や想い=魅力を外部にむけてコンスタントに発信する戦略の一つのこと。「この企業で働きたい」と思われる「勤務先としての企業の魅力」との意味を持ち、企業が「職場」としての魅力を高め発信していく活動のことを指します。「魅力的な企業」とは勤務先としてはとても魅力的で、人材獲得と従業員のエンゲージメント向上にもつながり、企業が持続的に成長していくための重要なファクターともなります。企業の採用力が高まることから、企業が持続的に成長していくための重要なエレメントとして注目を集めています。
エンプロイヤーブランディングの方法|成功させる4つのステップ
それでは、エンプロイヤーブランディングを実際におこなっていく方法を、4つのステップに分けて詳しく解説していきます。
Step①:まずは情報のオープン化から取り掛かろう
まずは自ら企業情報を発信することから取り掛かります。デジタルを活用し自社のホームページやブログ、動画などに、企業のMVVやカルチャー、働き方、キャリアパスなどを外部へと発信させます。
企業のMVVとは、ミッション(Mission)、ビジョン( Vision)、バリュー(Value)の略語のことで、企業の目指すべき姿や果たすべき使命、そして大切にしている価値観などを表したものです。MVVを策定させ浸透させることで、企業・組織が目指す「あるべき姿」が見えてきます。
また同時に、数値やエモーショナル(弱さ)な部分のどちらもオープンにすることが重要です。なぜなら、エモーショナルな部分は共感を得られやすいとされているからです。
情報をオープン化することで2つ効果をもたらします。まずは社員が自分の仕事に対してプライドを持ちやすくなること。全てを開放することによって、社外の人たちからフィードバックをもらいやすい環境となり、結果自分の仕事にプライドが生まれます。
そして2つ目は、他社が真似しにくい状況を作り出します。全てをオープンにしたことにより、その企業が持つ文化や背景も見ることができるため、真似したくても真似できないといった状況が生じ、他との差別化がはかれます。
Step②:ストック&フローという考え方を持つ
情報を発信し続けると、情報は蓄積されるということを認識し、ストック&フローの考え方を持つことが重要です。情報が蓄積されるということは、求職者がブランドなど何かしらの検索したときにヒットし、採用情報を伝える時に強みとなるからです。つまり情報を発信し続ける施策が、資産として残るということです。
誰でも膨大な情報や知識にアクセスが可能となった今は、「過去の蓄積(ストック)」を利用しながらも「使いこなせるか(フロー)」の方も重要となっているため、フローの分だけストックが増減するという関係を理解し、情報を発信し続けることが、エンプロイヤーブランディングを実際におこなっていく際にも、重要な考え方となってきます。
Step③:社員のうちなる声を届ける
近年、求職者側はWeb検索をして公式の情報にあたるよりも、「まずはSNSで調べてみる」という行動が定着しつつあります。人はみな仕事を探す人は、やはり「本当のところ」といった情報を知りたくなるものです。職場の写真を載せたりインタビュー記事を載せたりすることは現場社員の声を発信し、求職者により具体的なイメージを持ってもらうことができるため、非常に重要な発信力となります。
それと同時に社員のエンゲージメントを高めることにもつながります。中でも重要とされているのが、社員がMVVを体現すること。MVVを体現することができれば、理念を積極的に発信する伝道師のような存在になりうるからです。
社員の内なる声を届けることは、MVVを体現している企業としての一貫性を示し、多くの人に好印象を与えられる外部へのメッセージへとつながり、さらには企業の根幹となりうる何よりも一番大きな効果をもたらします。
Step④:社員の人事化(HRX)を始める
今の時代は、社員全員が採用担当者としてリクルーティングに関わることが理想とされています。なぜなら、現場が人材要件やポジションの魅力を一番理解しているからです。採用市場の激化に伴い、これまで以上に採用担当が全業種のスキルマッチを行うことに、無理が生じています。
窓口を採用担当者だけではなく、全社を巻き込んだ採用とすることで、インナーブランディングへと繋がり、社員ひとりひとりが発信するリファラル採用へ、そして社員の人事化へと続いていきます。
確実に積み上げていくような人事施策の進め方ではなく、社員を巻き込み積極的な発信と対話で、中長期事業戦略を軸とした企業に合った人事制度改革を行いましょう。
Step⑤:シェアードバリューコンテンツを作成してみる
高付加価値人材の価値観に応える情報を発信することも必要となってきます。その上で、最も重要視されているのが「シェアードバリューコンテンツ」という考え方です。シェアードバリューコンテンツとは求職者の共感を喚起するためのコンテンツのことで、社会的な存在意義でもある会社が社会において何のために活動し、何を目指し、何を目標としているのかという指針を示し、この会社で働くことによって求職者がどのように社会貢献できるのかという魅力を効果的に伝えます。
今は、積極的に希望の人材に刺さるようなコンテンツを継続的に発信し続けなければならない時代なのです。
シェアードバリューコンテンツには「カルチャーコンテンツ」と「パーパスコンテンツ」の2つのカテゴリーが存在し、これをバランス良く発信することが重要です。
まずカルチャーコンテンツとは、企業独自のvalues(価値観)や事業理念、いわゆる企業文化の発信のことを指します。一方パーパスコンテンツは、社会における存在価値の発信を意味するもので、企業理念、提供価値などの言葉で表されます。
この2つのカテゴリーからなる魅力的なシェアードバリューコンテンツは、求職者自身が自分に適任かそうでないかを判断する材料を与え、価値観に応える情報となることでしょう。
魅力ある勤務先へと導くエンプロイヤーブランディング
採用手法として最もクリティカルな「エンプロイヤーブランディング」は、企業としてはぜひとも成功させたいところ。魅力的な企業情報の発信やインタビューコンテンツ作りは、ぜひNESTBOWLまでご依頼下さい。自社の魅力を引き出すことからご支援することも可能です。ご興味がある方はまずはこちらからお問い合わせをお待ちしております。