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【イベントレポート】「IPの有効活用には企画力が何より重要」業界をけん引する3社のトークセッション

【イベントレポート】「IPの有効活用には企画力が何より重要」業界をけん引する3社のトークセッション

2023年7月27日(木)、NESTBOWLはKONNEKT INTERNATIONALの設立10周年を記念した特別企画イベント『グッズ×コンテンツIPの未来』Supported by KONNEKT INTERNATIONALを共催しました。会場となったKONNEKT INTERNATIONAL ラウンジスペースには、ファッション、エンターテインメント、メディア、テクノロジー業界などで働く経営やマネジメント層、クリエイターなど、約60名の方々が来場。イベント前半は『グッズ×コンテンツIPの未来』と題して、業界を牽引する3人のゲストスピーカーが登壇。「オンデマンド生産×IP」による次世代型のグッズサービス「Goods Luck(グッズラック)」を共同事業として手掛けるKONNEKT INTERNATIONAL、電通、そして、ゲーム会社として複数の有名IPを抱え、話題を呼ぶグッズ×IPのコラボレーションを作り出してきたカプコンをゲストに迎えて、近年注目を集めているコンテンツIPに関する各社の取り組みや、グッズ×IPの未来についてトークセッションを行いました。後半のネットワーキングタイムでは、来場者の目の前で職人が寿司を握るなどのサービスもあり、おいしい料理、お酒やカクテル、ソフトドリンクを片手に、お楽しみいただきました。本記事では、トークセッション『グッズ×コンテンツIPの未来』の内容をお届けします。

<ゲストスピーカー>
小林 翔太さん/株式会社KONNEKT INTERNATIONAL 取締役(写真:右)
大学卒業後、2011年に東証一部上場企業へ就職した後、2013年にコネクトインターナショナルへ創業メンバーとして参画。2019年より同社取締役を務め、ファンを軸にしたブランド・モノ作りを推進する。

上田 隆之さん/株式会社 カプコン ライセンスチーム(写真:中右)
イベント制作会社やテレビ局を経て、2019年にカプコンへ入社。様々なコラボを担当。

福井 知右さん/株式会社電通 CXクリエーティブセンター所属 アートディレクター(写真:中左)
広告表現に止まらない、顧客体験全般のコミュニケーションプランニングを担当している。また、コンテンツ領域においてはマンガやアニメの原作開発も手がけている。読売新聞広告賞、グッドデザイン賞、AD STARSなどを受賞。

<モデレーター>
田崎 直人さん/NESTBOWL株式会社 COO(写真:左)
大学卒業後、クリエイティブに特化したエージェンシー事業を展開するC&R社にて、ゲーム、ファッション、XRなど、主に新規事業立ち上げに従事。NESTBOWLではCOOとして、ビジネス領域全体を管轄している

嗜好の細分化に対応するオンデマンド製造サービス「Goods Luck(グッズラック)」

― まず、KONNEKT INTERNATIONALさんと電通さんが共同事業として手掛けられている「Goods Luck(グッズラック)」について、こちらはどのようなサービスなのでしょうか?

小林 翔太さん(以下、敬称略):「Goods Luck」は、IP×オンデマンドグッズのECプラットフォームです。弊社では創業以来アニメやキャラクターの著名IPとのお仕事もしていますが、今まではキャラクターは1000体ほどいても、在庫リスクの問題からトップランカーのキャラクターしかグッズ化できていないという現実がありました。とはいえ、どのキャラクターにもファンが付いている。彼らの気持ちに応えるには、在庫リスクがないオンデマンド製造は非常にマッチしていると思います。

電通さんと一緒に作っているGoods Luckのプラットフォームでは、第一弾としてNetflixの『ULTRAMAN』との取り組みをさせていただいていますが、今後そこにさまざまなIPが加わって、“ファンの好き”に応えられるプラットフォームになることを目指しています。

今は嗜好やコミュニティが細分化しているにも関わらず、グッズ化するには量産数量で100個以上いかないと商品化できない、といったハードルがありました。それをオンデマンドでは解決することができます。さらにメーカー各社が製造機器をアップデートし、量産と同じくらいの価格で提供できるようにこれからどんどん進化していくことで、オンデマンド製造のものづくりは、今後ますます加速していくのかなと思っています。

 ― 「Goods Luck」は今後、どのように展開していく予定でしょうか?

小林:アイドルをプロデュースするゲームをコンテンツとしたお客様とお仕事させていただいたときに、190程あるキャラクターの推しメンTシャツを1〜5キャラクター選んで作れる企画にしました。そうしたところ、デザインのバリエーションが2,360億通りになり、売上げは通常販売されているTシャツの4倍に伸びました。これはトップランカーのキャラクターより今までグッズ化されてなかったキャラクターの方が売れた、という潜在需要にも応えられた事例だと思います。こういった結果を踏まえ、カプコンさんの『ストリートファイター』をはじめ、これからいろいろなIPとオンデマンド生産にマッチした企画を用意していきたいです。

エンドユーザーの慣れに対応するためには、日常生活にIPをもっと落とし込む

― カプコンさんはゲーム会社としてさまざまなIPを持っていらっしゃいますが、どのようなことを意識してIPビジネスをおこなっていますか?

上田 隆之さん(以下、敬称略):日常生活にIPを落としていきたいな、とずっと意識してやっています。私が担当している『ストリートファイター』や『モンスターハンター』シリーズを中心に、基本何でも実現したい、お客さまのニーズには全部応えたい、というように意識しています。

 ― 「日常生活にIPを」というのは、いいキーワードですね。

上田:日常生活において見るケースを増やしていくと、弊社のゲームタイトルの露出にもなります。また、最近のエンドユーザーの方々は目が慣れるのが早いんですよ。そのスピードについていくためには、日常生活にどれだけIPを落とし込むかが、大事だと思っています。

― カプコンさんの中で、IPを許諾するかどうかの判断軸があれば、教えていただけますか?

上田:『ストリートファイター』のチームからは、「何でもやっていこう。そのかわり、スベらないでね」とよく言われています。その言葉には「面白いことやってね」ということに加えて、裏の意味もあるなと思っていて。ライセンシー様や、クライアント様といった組み先様にしっかりメリットを感じていただく、というのが、「スベらない」ということだと思っています。

― 福井さんはIPを活用した企業のプロモーションの案件に携わることが多いと思いますが、どのような難しさがあると思われますか?

福井 知右さん(以下、敬称略):IPによっては複数のホルダーが同じように権利を持っていらっしゃる場合、A社はOKでもB社が難色を示すといったケースもあり、われわれとしてはどう判断のスピード感を上げるかが課題です。

一方で、テクノロジーが進んでさまざまなデータが取れるようになって、人々のニーズを深く分析できるようになったことは、企画を考える段階で非常に役だっています。たとえば以前、弊社では『あなたは何のオタクですか?』という数百人規模の調査を行ったことがあります。その中で、『初めて推しにお金を使った瞬間を教えてください』と聞くと、本当に千差万別で。それこそ『コンビニのクリアファイルを最初にもらった瞬間』とおっしゃる方もいれば、『イベントなど生で体験して好きになった』など、好きなものや人に初めてお金を払った瞬間を、一人ひとりが特別な体験として記憶していることがわかりました。だからこそ、ファンの皆さんの“好き”をどう形にするかというところを、企画上で重視する必要があって。公式のキービジュアルが1つあれば、みんな喜んでグッズを買うでしょう、といったことは、おそらくまったくない時代だと思います。

小林:確かに単なるグッズのライセンスを貼り付けるだけではなく、その裏にあるストーリーや、それをどう料理してアウトプットするかという企画が非常に大切で。その企画に対して、共感し心に響くからこの商品が欲しくなる、という時代になってきていると感じます。

コンテンツIPの未来は可能性にあふれている

― 今日、ゲストスピーカーでお越しいただいたお三方は、異なる役割・カテゴリーでお仕事されていらっしゃいます。それぞれグッズとIPの未来はどうなっていくとお考えでしょうか?

福井:昨今、カスタマイズとそれを支えるテクノロジーが目覚ましい進化を遂げていますが、今後は“瞬間”というものをグッズにすることができるのではないか、と思っています。例えば『ストリートファイター』でいうと、今は自分よりもランク上の人に、この技で勝ったこの瞬間の自分の雄姿がメモリアルとしてグッズになるとか、あるいは今までずっと万年2位だったeスポーツの選手がついにチャンピオンになった決勝戦のクライマックスなど、瞬間を切り取るといったことが、今後よりできてくるようになるのではないかと期待しています。

上田:今まで自分の中で、IPホルダーは世界観を大事にする分、敷居が高い部分が大なり小なりあるのではないか、と感じていました。個人的には自分たちの世界観も大事にしつつ、組んで頂ける方々の想いも大事にしていきたいと考えています。弊社にお話しを持ってきてくださるライセンシー様、クライアント様、代理店様はいろいろな知見がたまった上でその企画を考えていらっしゃると思うので、それに対していかに全力で自分たちが応えて、多くの方々に少しでも楽しい未来を作っていきたい、と思っています。

だからこそ今、『ストリートファイター』でさまざまな企画をやらせていただいていますし、来年は『モンスターハンター』シリーズ20周年というタイミングなので、いろいろなチャレンジをしていきたいです。本日、ご来場いただいている皆さんには、カプコンのIPを使い、一緒にチャレンジしていくという未来を、共に作っていけると嬉しいです。

小林:例えば映画『レディ・プレイヤー1』という作品がありますが、ゲームやメタバースといった仮想空間の中で、自分自身が作ったものを現実にフィジカライズさせるのは、面白いマーケットだと思っています。この先IT社会が進んでいく中で、自分のアバターが必要不可欠になってくるでしょう。そういったところをフィジカライズさせて、リアルな日常に落とし込むことができていくと、未だないマーケットに対して面白いアプローチができそうだと興味を持っています。

弊社ではD2Cのアパレルブランドも多く手掛けていますので、そこでアバター用のアパレル商品を出したりといったところにも、今後積極的に手掛けていきたいと思っています。

次回は9月21日(木)に、「HOTEL&TRAVEL」をテーマとしたネットワーキングイベントを開催予定。リアルイベントならでは仕掛けで偶発的な出会いを作りだし、ビジネスを加速させるマッチングを生み出します。新たなコラボレーションを考えているホテル&旅行業界の企業様、また、ホテル&旅行業界と接点を持ちたいラグジュアリー、ファッション、ライフスタイルなどのブランドビジネスを展開している企業様はこちらからお申し込みください!

文:キャベトンコ
撮影:加藤千雅

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アーティストやタレントのD2Cアパレルブランドのプロデュースをはじめ、ファンの求める熱量に応えるべく事業を展開しています。時代の変化スピードが速い中で、常に新しい体験作りやモノ作りを取り入れることが出来る環境で日々チャレンジしています。