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大手外資系ブランドのカスタム職人が本社職という狭き門の突破方法を語る/ 「コミュニケーション能力と…よく遊んでセンスを磨け」!?

大手外資系ブランドのカスタム職人が本社職という狭き門の突破方法を語る/ 「コミュニケーション能力と…よく遊んでセンスを磨け」!?

販売職から本社勤務へキャリアチェンジを果たし、ブランドの第一線で活躍する方々に話を聞きながら仕事への姿勢を学んでいく「本社の壁」企画。今回話を聞くのは大手外資系ブランドで顧客の希望通りに服をカスタマイズする、“カスタム職人”のD氏。販売職時代にプライベートで服を自作していたこともあり、知人からの誘いで現職への道が開かれた。しかし、販売から本社職への抜擢は100分の1以下の狭き門。それを突破するために必要なものは販売成績の他に「コミュニケーション能力」と「ずば抜けたセンス」と語るD氏だが…詳しく話を聞いた。

D氏プロフィール
服飾系専門学校で服作りを学び、卒業後は外資系の老舗ブランドで販売職を約9年経験。販売職時代はプライベートで友人や知人に服を自作していたこともあり、交流のあった先輩から誘われて現職に。外資系ブランドで、顧客からの希望通りに服をカスタマイズする職人として活躍している。

プライべートでの服作りがきっかけでカスタム職人に!?

これまでのキャリアについて教えていただけますか?

服飾系専門学校を卒業後、外資系老舗ブランドの販売職を9年ほど経験。現職では約5年間、外資系ブランドでカスタマイズを請け負う専門職に携わっています。

―現在の専門職ではどのような業務をしているのでしょうか?

全国に数店舗だけ服をカスタムオーダーできる店があるのですが、その店舗全体を総括することが主な業務です。店に常駐するテイラーのトレーニングや店舗オペレーションの整備、顧客からのカスタムオーダーの製品を作るなどテイラーショップ全体を見ています。

また、毎週のミーティングで、売上や売れ筋商品の動向から販売戦略を練るなど各店舗の職人をサポートして売上を改善していきます。

―現職にはどういった経緯でなられたのでしょうか?

元々専門学校では服作りを学んでいたこともあって、前職では販売員として働きながらプライベートでワークテイストの服を自作していました。ゆくゆくはVMD職に携われたらいいなと考える中で、仲の良い先輩に誘っていただいたんです。

本社職への抜擢は100分の1以下の超狭き門…

―前職含めて販売から本社職への抜擢は狭き門でしょうか?

相当狭いと思います。販売が100人いとしたら1人しか本社職に就けません。

VMD、PR、現場スタッフのトレーナー、SVといった職種ぐらいで、その中で空きが出なければならないので…かなり限られています。マーケティングは専門職になるので中途採用で外部からの入社が多いようですね。

―抜擢される方々に共通するものはありますか?

まずは上司にしっかりアピールできている方、そして何よりもセンスが他の人に比べて頭一つ飛びぬけていること。あとは身近な先輩などで本社職になった方はコミュニケーション応力も高かったですね。販売スキル以外に何かしらのスペシャリティが大切ですが、コミュニケーション能力とセンスは大きな要素だと思います。

―本社職には社内公募もあるようですが…どのようなプロセスなのでしょうか?

バックオフィスから各店長宛てにメール連絡があるので、その募集に立候補する形でフォームに経歴書と志望理由を入力。それをパスすれば担当者面談に移っていきます。

その狭き門を突破できない方は、先々のキャリアステップが不透明ということで退職していく人も多く、特に前職のブランドではここ2、3年で辞めていった方が多いようです。

センスは遊んで磨け!!

―本社職を希望する方々へ、アドバイスをお願いします

何よりも「このポジションをやりたい!」という明確な想いと熱意がないと、ダメだと思います。ますは日頃から店長や本社スタッフと会う機会があればアピールをする。アピールはできないとしても、積極的にコミュニケーションを取ることは大切です。そもそも、販売職で結果を出していないと注目もされないので、今目の前のことにも全力で取り組むことももちろん重要です。

―販売職をしながらセンスを磨く方法はあるのでしょうか?

アパレル業に携わる者として“やらなきゃいけない”というよりは自然にやってほしいことでもありますが、自身のブランド以外のショップを覗いたり、家具屋や美術館へ行ったりと、モノゴトを生で見て何かを感じることが重要。あとは身近に尊敬できる先輩がいるのであれば、その人を真似してみたり。そして、よく遊んでコミュニケーション能力を磨いていくと、コネクションや機会が生まれていくのかなと思います。

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