ますます加速するファッション業界の企業間コラボとは?
ファッション業界にとって不可欠となってきた「コラボレーション」。ラグジュアリーブランド×カジュアルブランドから始まり、近年ではビックネーム同士のコラボなど、次々と発表されています。その話題性の高さから、至るところで目にするようになり、特にファッション業界の参入は群を抜いて高く、コラボの時代とも言われています。今回は、このファッション業界での企業間コラボについて詳しく解説します。
そもそもコラボとは?
最近よく目にするコラボという言葉。コラボとは、共同制作や共同作業という意味を持ちます。言い換えの言葉も多数存在するため、まずはコラボについて深く知っていきましょう。ここでは意味をはじめ、ファッションとコラボする目的について紹介します。
コラボの意味や定義
コラボとは、コラボレーションの略で共同制作や共同作業を意味します。コラボの協力によって得られた成果もコラボレーションと呼ばれ、対等な関係にある者同士が何かを一緒に作り上げるというニュアンスを持ちます。 基本的なスタンスは、付加価値のある作品の制作を第一目的にしています。
ファッション業界とコラボする目的
目的はブランディングをはじめ、PRや新規のファン獲得、販売促進などさまざまです。コラボは事業の成長における重要な戦略の一つであり、ブランドの成長を見込めることや、若返り戦略の一環を図れること、コラボがきっかけで新たな顧客を獲得できる可能性を秘めています。またファン層を広げる可能性や、コラボ商品というだけで付加価値がつきやすいため、話題性を付加することが可能となります。
コラボ先の種類
コラボ先の大まかな種類は2つ。企業がコラボを行う場合、相手選びは最も重要な部分です。ではいったいどのようなコラボ先があるのでしょうか。ここではおおまかなコラボの種類と、よく間違いやすい「コラボ」と「タイアップ」の違いについて説明します。
同業種(ダブルネーム)
ファッション業界を驚かせた「GUCCI(グッチ)」と「BALENCIAGA(バレンシアガ)」のように一見ライバル関係にあると思われる同業種で、付加価値のある作品の制作を行うことがダブルネームです。先駆けとしても有名なのは、「JUNYA WATANABE(ジュンヤワタナベ)」と「COMME des GARCONS(コムデギャルソン)」のコラボ。この同業種同士の組み合わせで、新しい価値を作り、提供したことでインパクトを残しました。近年では、パワフルなコラボが消費者の心をつかむ傾向にあります。
異業種
異業種コラボとはその名の通り、異なる業種の人や組織が行うコラボのこと。異業種とタッグを組むことで、今までアプローチできていなかった層へ、双方がアプローチする事が可能となります。さまざまな体験価値にファッションをひも付ける事ができ、異業種とのコラボを行うことで、新たなマーケティングに果敢に挑戦することができるようになります。
コラボとタイアップの違い
よく間違いやすい言葉としてあげられるのが、「コラボ」と「タイアップ」。両者は似て非なる言葉で、タイアップとは「提携する・協力する」という意味を持ちます。そのため「商業的な成果を上げる」ための提携という意味合いが強くなり、どちらかがメインとなり、もう一方は加わる関係で連携していきます。それに対してコラボは、「対等の立場で連携する」ため付加価値のある作品を一緒に作りあげていきます。
コラボがもつメリット
企業間コラボは、双方の売上アップや認知度の向上、そして新たなファン層の発掘などメリットが多いと言われています。では、具体的に企業コラボにはどのようなメリットがあるのか、ここでは解説していきます。実際にビジネスアライアンスサービスで行われた、実例のコラボも参考にしてみましょう。
4つのメリット
メリット ①:話題性が高く、世界に認知されるチャンスが生まれること。
意外な企業同士のコラボは、目に留まりやすく取り上げられることも多くなり、多くの人に知ってもらえるチャンスを生み出します。最近の事例では、GUCCI(グッチ)と画家のヒグチユウコのコラボが話題となりました。グッチのクリエイティブ・ディレクターでもあるアレッサンドロ・ミケーレがヒグチユウコの作品を気に入り、オファーしたことで実現したコラボです。
メリット ②:マーケティングコストや製造コストを削減できる
基本的には、マーケティングコストは2社で負担することになるため、1社で負担するよりも費用を抑えることが可能。また製造コストも一からつくるより効率的で、製造コスト面でも負担を減らすことが可能となることでしょう。
メリット ③:新規顧客への認知向上
コラボをきっかけにし新規顧客に自社商品を訴求することができるため、新規顧客へのアプローチにもつながります。自社や自社の商品・サービスを知ってもらえる機会を増やすことは、あともう一歩で顧客となり得る潜在顧客に、認知してもらうことや、購入のきっかけを提供することができます。
メリット ④:ブランド力の強化
コラボ先のブランドと掛け合わされることで、より強力にブランドイメージを訴求できるでしょう。
コラボ実例
“同じ何か”を持つコラボ先が見つかるビジネス・マッチングサービスを利用し、実現したのが「Sea Room lynn」と「NO COFFEE」のコラボです。「Sea Room lynn」は女性のためのライフスタイルブランドで、福岡での期間限定ショップでの「NO COFFEE」とのコラボを実現しています。「NO COFFEE」は、コーヒーを中心とした新たなライフスタイルを提案する福岡拠点の人気店で、ライフスタイルを提案する同ブランドながら、誰も想像しなかった企業間コラボとなりました。
コラボがもつデメリット
コラボには魅力的なメリットがある一方、やはりデメリットも存在します。ここでは、コラボがもつデメリットについて詳しく紹介していきます。
3つのデメリット
デメリット ①:コラボ先を見つけることがむずかしい
コラボは、何でもコラボすればうまくいくかというとそう簡単ではありません。イメージに合ったコラボ先、意外性のあるコラボ先、またより効果的なコラボ先を見つけられないという企業も多く存在するのが現状です。
デメリット ②:調整に手間と時間がかかる
自社で開発するよりも、調整に手間と時間がかかることを理解しておかねばなりません。コラボ先との調整や確認は必須なため、大幅な期間を設定する必要があるでしょう。
デメリット ③:イメージダウンにつながることもある
サービスや商品に合ったコラボ先ではなかった場合、企業双方のイメージダウンにつながる可能性も秘めています。また思ったような成果が得られなかったという結果もありうるので、ある程度は想定しておくことが必要です。
適切なパートナーを選定するのが大事
事業の成長における重要な戦略の一つでもある「コラボ」は、自社の商品について新しい発見をもたらすことや、社内の活性化効果も期待できるでしょう。いずれにしても、ただ闇雲にコラボするだけではメリットを最大化することはできません。適切なパートナーを選定できるNESTBOWLで、しっかりと両者がメリットを得られるコラボパートナーを探しましょう。
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