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【イベントレポート】LVMHジャパンが中高生向けにキャリア教育プログラムを開催!社員との交流で得た学びとは?

【イベントレポート】LVMHジャパンが中高生向けにキャリア教育プログラムを開催!社員との交流で得た学びとは?

ラグジュアリービジネスの多様な仕事について学び、将来のヒントを得ることを目的に、LVMHジャパンとFFi(フューチャー ファッション インスティテュート)が中高生向けのキャリア教育プログラムを開催。当日は、ファッション・ラグジュアリー業界のキャリアに関心を寄せる中高生とLVMHグループのメゾンで活躍する社員が参加し、さまざまなワークショップを実施。本記事では、当日のワークショップの様子をお届けします。

楽しい人生を送るヒントを得る経験を提供

まず、イベントのイントロダクションでは、本プログラムのファシリテーターを務めるLVMHジャパン ピープル&カルチャー アシスタントマネジャーの柿原理紗子さんから、「社員との交流で参加者に学んでほしい3つのゴール」、そして、LVMHジャパン シニア ヴァイス プレジデント、ヒューマン リソーシズ 中村実さんからは、「楽しい人生を送るためのエールとメッセージ」が送られました。

柿原 理紗子さん:1つ目は、LVMHグループについて何かしら新しい発見をして、お持ち帰りいただけたらと思っています。2つ目は、ラグジュアリーグループの多様な仕事について。幅広い職業があるので、ワークショップを通じて少しでも垣間見ていただけたらと思います。3つ目は、さまざまなキャリア人生について学び、将来のヒントを得ること。本日はメゾンで働く社員の方にキャリアインタビューをしていただく時間も設けています。みなさまそれぞれのキャリアやライフスタイルをどういうふうに考えているのかを深掘りしていきましょう。

LVMHジャパン ピープル&カルチャー アシスタントマネジャー 柿原さんの挨拶からプログラムがスタート

中村 実さん:資産や社会的地位ではなく、何か起こったときにその場でうまく対応できて、自分も周りも幸せにできる人が楽しい人生を送ると思っています。何か起きたとき、起きた事象と全く同じ経験はないものの、ほかの経験を応用して『こうやって対応すればうまくいくのでは?』と考えて対応できる能力をわたしたちは『アジリティ』と呼んでいます。この『アジリティ』を養うには、いろんな経験を積んだり、いろんな人の話を聞くこと。今日、人生の先輩から聞いた話をみなさんの経験に加えていただいて、結果としてみなさんの人生がハッピーになれば嬉しいです。

LVMHジャパン シニア ヴァイス プレジデント、ヒューマン リソーシズ 中村実さんからはご自身のエピソードも交えながら「楽しい人生を送るコツ」を伝えて頂いた

LVMHグループを代表するメゾンのDNAを深掘り

日本では41のメゾンを運営し、1万人近くの社員を抱えるLVMHグループ。ひとつひとつのメゾンの個性を尊重することで、より進化していけるような基盤を整えています。

いよいよワークショップをスタート。まずは複数のグループに分かれて、LVMHグループの代表メゾンを調査。メゾンのDNAとなる歴史的な背景やストーリーの裏側、アイコニックなアイテムやシンボルをインターネットで調べたり、メゾンで活躍する社員が実際の商品を見せながらブランドの理解を深めました。

それぞれのグループに分かれてLVMHグループの代表メゾンを調査。メゾンで働く社員からのアドバイスで新たな発見も。

キャリアインタビューでラグジュアリーブランドの仕事に迫る

続いては、調査したメゾンでどのような人が働いているのか、実際にLVMHグループで働く社員へインタビューする時間に。参加者たちは目を輝かせながら、各チームが調べたメゾンで働く社員に気になっている疑問を投げかけました。

「メゾンでおすすめの商品を教えてください」「お客様の層は?」といったセールスの仕事にまつわる質問から、「子どもの頃になりたかった職業は?」「これまでのキャリアについて教えてください!」と、その社員自身のバックボーンやキャリアを探る質問まで飛び交い、参加者がこれからの進路やキャリアを考えるためのヒントが得られる貴重な機会に。

これまでに調べたメゾンのDNAや社員インタビューで得た知識をフリップチャートを使って表現し、各チームから発表をしました。

社員へのキャリアインタビューでは、社員自身も振り返る良い機会になった

実際のアイテムを使って動画作成にチャレンジ

メゾンのストーリーやそこで働く社員と触れ合うと、自然とメゾンに愛着も湧いてくるはず。最後のワークショップでは、「LVMH Fashion Show!」と題し、メゾンから用意されたアイテムを使ってコーディネートを組み、ショート動画を作成。

実際にラグジュアリーなアイテムを手にとりながら、メゾンをミックスさせたスタイリングを考える贅沢な時間となりました。参加者たちのアイデアをもとに、LVHMグループ社員のアドバイスや提案を参考にしながら思い思いのコーディネートを披露。コットンとチュールの異素材を組み合わせたスタイリング、シックなトーンでまとめたスタイリング、ファーのジャケットを主役にしたスタイリングが出揃いました。

参加者たちは、アイテムやコーディネートの魅力を伝える動画を作るため動画撮影と編集に挑戦。アイデアが溢れるショート動画に、LVMHグループ社員から感嘆の声が上がりました。

最後にLVMHグループから「キャリアは働くことだけではなく、生きること全てです。人生100年時代、自分らしく生きて働く為に、今から何ができるでしょうか?」というメッセージとともに、ワークショップは幕を閉じました。

普段はなかなか手にしないラグジュアリーブランドのアイテムをスタイリングする様子

ファッション業界に関心を持つ参加学生からのコメント

実際にファッション業界で働く人と交流し、学生が進路を見つめるきっかけを与えるLVMHのキャリア教育プログラム。将来ファッション業界へのキャリアを考えている参加者の高畠 菜央さんは、今回のキャリアインタビューを通じて多様な職種があることを学んだそうです。

高畠 菜央さん:昨年もLVMHのキャリア教育プログラムに参加し、そのときはマーケティングの仕事をする社員さんにインタビューしましたが、今回はセールスの仕事をする方のお話を聞き、同じファッション業界でもさまざまな仕事があると知りました。どれも魅力的なので『自分には何が合っているんだろう?』と考える良いきっかけになり、改めてこのプログラムに参加して良かったと思いました。最後のファッションショーではメゾンのお洋服を着る貴重な体験をさせていただき、『モデルさんっていつもこんな気持ちなのかな?』と、モデルの仕事も素敵だなと感じました。

メゾンで働く社員との交流やワークショップを通じて、新しい職種を知ることができたと語る高畠さん

マーチャンダイザーになるためにアメリカ留学を控えた参加者の福澤 はなさんは、LVMHで働く社員のキャリアストーリーが印象的だったと語ります。

福澤 はなさん:普通に生活していたらなかなか聞くことはできない、ファッション業界で実際に働く方たちのお話をお伺いできたことがいちばん印象に残っています。証券会社や保険会社から転職している方もいらっしゃったので、意外とキャリアの入り口からファッション系の会社に入っているわけではないんだな、ということをはじめて知りました。

キャリアインタビューをしたことでより具体的なキャリアのイメージが湧いたと語る福澤さん

キャリア教育プログラムに参加したLVMH社員にインタビュー

今回、キャリア教育プログラムのワークショップで参加者のサポートを行なったフェンディジャパン フィールドトレーニングマネージャーの柴田ケリーさんに、今回の感想や学生たちに伝えたいことを伺いました。

今日はどのような想いで参加されましたか?

柴田 ケリーさん(以下、敬称略):ファッション業界に興味のある中高生に向けた講義があるということで、中高生の方々が「どうしてファッション業界に興味があるのだろう?」と純粋に興味を持ちました。わたしが中学生の頃は、アパレル業界を目指していたわけではなかったので、中高生のみなさんに数ある職業のなかからこの業界が選ばれた理由を知りたくて参加しました。

実際に中高生と交流してみていかがでしたか?

柴田:自己紹介のときに、家族の影響を受けてファッションに興味を持った方がいました。わたしも母や祖母が買い物が好きというバックグラウンドがあってアパレルの道を選んだので、いつの時代も育った環境や自分がいる環境で好きなものに影響するんだな、とシンパシーを感じましたね。

だからこそわたしに興味を持ってくださって、「どうしてですか?」「なんでですか?」とたくさん質問してくれたんだと思います。人生で「なぜ?」と不思議に思うことは、とても大切なこと。ワークショップが終わったあとも質問しに来てくださって、「好きには理由が合って、理由がきちんとわかっている子たちだから突き進んでいけるんだ」、とエネルギーを感じました。学生たちのピュアな目からインスピレーションを受けて、自分がなぜこの業界にいるのかを振り返る良いチャンスになりました。

今日の経験を通して、どういうことを持ち帰ってほしいですか?

柴田:人の気持ちを考えたり、気づいたりすることは、仕事だけではなく学校生活や人間関係を築く上でも重要なこと。働くには協調性が必要で、その基礎となる人間関係を学校や生活で育むことが大切です。

働くことは “社会貢献”。社会貢献と聞くと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、些細なことでも人の役に立てることだと思っています。たとえばファッションはハッピーなだけでなく、「デートだからワンピースがほしい」「子どもの卒業式だからバッグがほしい」というお客様もたくさんいらっしゃいますが、お別れの為に着用するアイテムを購入しにくる方もいらっしゃいます。そういう気持ちに気付いて差し上げて、その方の気持ちが少しでも和らいで商品を持ち帰ってくだされば、人を助けたことにつながると思うんです。

それが労働でなくても、日常生活で困った人がいたら助ける。人を助けることに喜びを感じることができれば、お仕事も長続きするし、社会生活も有意義になると学生のみなさんに伝えたいです。

柴田さんは参加した学生との対話を通じて、改めて自分の人生を振り返る良い機会になったという

キャリア教育プログラムを企画した主催者の想い

ファッション&ビューティー業界に特化した、中高生向けの教育プロジェクトを提供するFFi。LVMHとともに開催するキャリア教育プログラムは、今回で5回目。どのような想いで開催に至ったのか、FUTURE FASHION INSTITUTE株式会社 代表秋山さんにお話を伺いました。

今回のキャリア教育プログラムは、どのような想いから開催されたのでしょうか?

秋山 和香奈さん(以下、敬称略):大学生の子供を持つ親から、「大学生から進路を考えていては遅かった」「進路を方向転換するには遅すぎた」というような話を聞き、早い段階での準備が必要だとわかったんです。実際に進路選びに「後悔している」という言葉を聞き、それを解消したい想いがありキャリア教育プログラムをはじめました。

また、一部の親は、楽しんで働くというよりは、稼ぐために働くと言う思考の人たちが多く、働くことをポジティブに捉えられていない子供も多い。稼ぐために働くことに腹落ちしていない人が、楽しく働けずに疲れて病んでいる人たちも多く出てきています。社会に出たときに、「心が病まずに楽しく仕事ができるキャリア」をつくるために、中高生のうちから準備をはじめることが重要だと気づきました。

そこで、まずは「働く価値」をアップデートする必要があると考え、言葉だけでは心は動かないので、実際に楽しんでいきいきと活躍している大人たちに会って、「働く」や「仕事」を体験できるプログラムを作りました。職業に関しても知らない知識のなかで想像するより、見聞を広めた方がみえる世界が変わるので、職業や企業、働き方、年齢・性別問わず、活躍している方に参加してもらい、いつでも活躍できるということを知ってほしいなと思っています。

LVMHと共同でプログラムを開催する意義や提供できる価値について教えてください。

秋山:私たちはファッションやビューティー業界を入り口に、エンターテイメント性があり、なおかつ一流クラスのものを体験してもらう、というこだわりがあります。LVMHさんは、ファッション業界のなかでもトップクラスの企業。トップ・オブ・トップからのお話は中高生にとって刺激的な経験で、これはLVMHさんでなければ体験できないところだと思います。

実際に、中高生たちの反応を見てもわかりやすく楽しんでいました。あらゆる年齢層や性別の方々がフラットに活躍されているので、これからの時代のロールモデルとして素晴らしい方々が揃っています。

また、LVMHが1社目ではない方もおり、転職経験もあるのでそういった豊富な経験もヒントになったと思います。語学に関しても、単に「勉強をしなさい」と伝えるのではなく、「手っ取り早く語学力を身につけるなら、留学してみたら?」という会話ができる。あくまでも勉強は手段で、ゴールではありません。そこにたどり着くまでの勉強をどのくらい深掘りすればいいのか目安がつくので、「さすがだな」と思いました。

メゾンのクラフトマンシップも然り、すべてにメッセージや物語があるので、お話しがすごくおもしろい。LVMHグループ傘下のメゾンも多く、いろんなメゾンのお話を聞くこともできます。これからもさまざまな角度でご一緒し、ファッションやジュエリー、ビューティーなどのお話が聞けたら、参加者の中高生もたくさんのことを吸収できるでしょう。

FFiでは、これまでにも数多くのファッション企業と一緒にキャリア教育プログラムを開催している。中高生のうちから興味がある仕事やそこで働く人に触れることで将来を考えるきっかけを作り、視野を広げることができると秋山さんは語る

ファッション・ラグジュアリー業界で働く人との交流が人生の糧に

ファッション・ラグジュアリー業界の仕事を情報として提供するだけでなく、さまざまなバックボーンを持つ社員との交流を図ることで、学生たちに生き方や将来を考えるきっかけを提供する今回のキャリア教育プログラム。参加した中高生の話を聞くと、新しい発見があったと嬉しそうに話します。LVMHのブランド体験を通じて、中高生のキャリアの幅が広がったのではないかと感じました。また、参加者である中高生、メゾンに所属する社員が世代を超えた交流をすることで、お互い学び、刺激し合う良い機会にもなっていました。今回のプログラムで得られた経験は今後の人生の糧になるのではないでしょうか。NESTBOWLでは本プログラムを引き続き応援しております。

文:Nana Suzuki
撮影:Takuma Funaba

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LVMH Watch & Jewelry

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市場でも最もダイナミックなブランドに数えられる、LVMHウォッチ & ジュエリー事業のメゾンは、
高級時計およびジュエリー & ハイジュエリーの2つのセグメントで事業を展開しています。
卓越と創造、革新の追求こそ、この事業分野におけるメゾンの原動力です。