タレントやインフルエンサーのIPを活用したD2Cビジネスが注目されている。今回は、俳優やモデルなど著名人によるファッションブランドを数々手掛けている株式会社KONNEKT INTERNATIONALの取締役、小林翔太さんにインタビュー。同社が採用を強化するブランドマネージャーの仕事内容ややりがいについてお話を伺った。

小林翔太さん／株式会社KONNEKT INTERNATIONAL 取締役
埼玉県深谷市出身。2013年7月より株式会社KONNEKT INTERNATIONALの創業メンバーとして参画。edc Japanはじめ国内最大級のフェスにおけるマーチャンダイジングやオンデマンド・カスタマイズなどファッションテック領域における新しいモノづくりの推進、海外アーティストのライセンス事業にも携わり、現在はタレントやインフルエンサーがプロデュースするD2Cブランドを手掛ける。コーヒーが趣味の2児のパパ。
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新田真剣佑やkemio、辻希美などタレントと共創するプロジェクト

― ファッション×IPビジネスとして注目が集まるKONNEKT INTERNATIONAL。小林さんが手掛けたプロジェクトについて教えてください。

2020年10月にモデルでインフルエンサーのkemioさんがプロデュースするグッズストア「kemio store（ケミオストア）」を立ち上げました。2021年11月には俳優の新田真剣佑さんがプロデュースするジュエリー・アパレルブランド「INCRM（インクリム）」をローンチ、2022年9月にはタレントの辻希美さんがプロデュースするアパレルブランド「Ange Charme（アンジュシャルム）」のリブランディングを手掛け、2023年12月にはファッションセンターしまむらとのコラボレーションブランド「Ange Charme-Tout le monde-（アンジュシャルムトゥールモンド）」を始動しました。

― 著名人がプロデュースするファッションブランドだけに限らず、積極的なコラボレーションも手掛けている印象がありますが、どのような施策があるのでしょうか。

IPとブランドの掛け算を強みとする弊社では、コラボレーションによる新たなファンの獲得によるコミュニティの拡大やブランド価値の向上を目指しており、それよって”IPとブランド”が更なる強みを見出せるような取り組みを続けています。

例えば、辻希美さんプロデュースのブランド「Ange Charme」では、SNSを通じてお客様から「価格が高くて手が出せない」「お店で売ってほしい」などと言った声がありました。そこで、我々だけでは解決できない商品の価格や販売する場というものが、コラボレーションにより解決できると考えました。

普段から辻さんが買い物をされているしまむらさんは、お財布に優しい価格帯で地域密着型の店舗展開、そして幅広い年齢層やライフスタイルに対応したアイテムを提供しており、我々にとって魅力的なパートナーでした。

そこでしまむらさんにホームページから問い合わせをしたところ、辻さんのパワーと僕らの考えに興味を抱いてくださった担当の方から返信をいただいて、プロジェクトがスタートしました。

最初のコンタクトから幾度となく打ち合わせを重ねて、「Ange Charme」のコンセプトを引き継いだしまむらさんとのコラボレーションブランド「Ange Charme-Tout le monde-」が誕生しました。ブランド名には、フランス語で「みんな」を意味する言葉「Tout le monde」を加えて、「Ange Charme」の商品を「みんなに届けたい」という辻さんの想いに沿ったブランドになりました。

結果、発売開始から1時間ほどで多くの店舗で在庫切れが発生し、オンラインストアも数分ほどで完売。多くのお客様から問い合わせをいただき、追加で受注販売することになるほど、大きな反響がありました。

このコラボレーションで、ブランド本体である「Ange Charme」のファンも増え、ブランドの拡大だけでなく、辻さんご自身の自己実現、そしてファンの皆さんの期待に応えるということが実現できたと思っています。

― 新田真剣佑さんがプロデュースするブランド「INCRM」は、Netflix実写ドラマシリーズ「ONE PIECE」とのコラボレーションも発表されましたね。

新田さんが俳優として世界を目指していく中で、このブランドもいずれ世界中で愛されるようなブランドにしていきたいという想いがあります。

商品の品質やデザインはもちろんですが、世界的な人気を誇るIPとコラボレーションをすることで、より多くの方に届けられる。そして、新田さんがロロノア・ゾロ役を演じている「ONE PIECE」とコラボレーションすることで、世界で活躍する新田さんのフィルターを通じてブランドに触れてもらえると考えました。

このコラボレーションのニュースは、多くのマスメディア、ファッションメディア及びSNSを通じて世界中に発信され、なんと売上の30%が海外からの注文となりました。

ブランドを発足してから今年で3年経ちますが、今回のコラボレーションで世界中で愛されるブランドにまた一歩近づけたかなと思っています。

ブランドマネージャーの仕事内容とやりがい

― 現在、D2Cブランドのブランドマネージャーの採用を強化されているとのこと。具体的な仕事内容について教えてください。

プロジェクトに対して総合的な管理を行うことがブランドマネージャーの役割です。ブランドを成長させる、つまりファンの期待に応えていくことがとても重要で、目標設定からスケジュールの設定、そのスケジュールに沿った打ち合わせや商品企画、デザイン、生産、オンラインストアでの販売、プロモーションなど、それぞれの担当者と連携し、お客様の手もとに商品が届くまで、すべての工程の進捗を管理し、コントロールしていく仕事です。

現在は2名のブランドマネージャーが在籍しており、これから採用を強化していきたいと考えています。

― 小林さんは入社されて11年になります。仕事のやりがいについて教えてください。

入社以降、さまざまなプロジェクトに携わってきました。僕自身がもともとエンタメやファッションが大好きで、ミーハーな性格ということもあり（笑）、学生時代にはテレビ局でのアルバイトも経験しました。当時はアナウンサーの方の資料づくりをしていて、そういう表舞台に出ている人たちをサポートすることにとてもやりがいを感じていたんです。人々に感動や喜びを与えてくれる人たちに貢献するためには何ができるのか？それを常に考えて、自分ができることはなんでもやってきました。今では自分がサポートできる領域も明確になり、新しいブランドづくりやグッズづくりを通じて、彼らの魅力を多くのファンに向けて発信することができるようになりました。

エンタメ好きで柔軟性がある人材を募集中

― 根本的なところで、「エンタメ好き」というのは大事なのかもしれませんね。

売上もそうですが、ファンの人たちの反応がSNSなどを通じてダイレクトに届くので、そこに次のプロジェクトに活かせるヒントが隠れていたりするんですよね。なかにはうれしいメッセージも多く、そういったコメントがやりがいにもつながっています。ご一緒するプロデューサーの方々のパワーは大きいですし、対等なパートナーとして見合うような心構えは必要です。タレントさんの自己満足を叶えるだけではなく、ファンの人たちが求めるものを生み出さないといけないので、そこの部分を熟考して取り組んでいます。

― IPビジネスに携わるにあたって、求めるスキルはありますか？

柔軟性が求められます。一人ひとり個性あるタレントさんとの仕事になるので、物事に対して柔軟性を持って取り組む姿勢が大切です。また、タレントさんに寄り添って、自己実現をサポートするようなコミュニケーションを行うことも重要なので、コミュニケーション能力の高さも求められると思います。

― どんな人が向いているのでしょうか。

IPを扱うKONNEKT INTERNATIONALの事業において重要なのは、トレンドを掴む力とファンコミュニティへの理解だと思います。時代のトレンドを察知し、それを各IPにかけ合わせた企画やアイデアを実装し、ファンの期待に応えること。エンタメやファッションは特にトレンドの流れが早い業界なので、そもそも“好き”だという気持ちがないとなかなか追いついていくことができません。僕と同じように自身がミーハーだなと思う方や、これまでのプロジェクトに深く共感してくださる方は向いていると思いますね。

― 最後に読者や求職者の方へメッセージをお願いします。

ファッションやエンタメが好きで、僕たちの事業に興味を持っていただけた方は、ぜひカジュアルにご連絡いただければと思います。別フロアにある開放的なラウンジスペースでは交流会を開催したり、今後は会社説明会もコンスタントに行う予定です。社風はとてもフラットで、カジュアルでファミリー感のある会社です。ぜひ気軽にコンタクトをとっていただければうれしいです。

「KONNEKT INTERNATIONAL」では、IPを活用したD2Cブランドのブランドマネージャーを積極的に募集しています。アパレル事業でのブランド運営経験もしくは営業経験のある方はぜひこちらからご応募ください。