2026年の 人材需要と採用の課題は?主要人材コンサル企業約40社の調査結果を公開 NEW

人事専門誌「日本人材ニュース」を発行する株式会社日本人材ニュース社は、企業の人材採用を支援する主要コンサルティング会社の事業責任者を対象に、2026年の人材需要と採用の課題についてアンケート調査を実施し、その結果を公開した。(アンケート調査の結果詳細は記事末)
調査サマリー➀ 中途採用は増加が続く。新卒採用は横ばい
アンケート調査では、2026年の日本の雇用情勢は「良くなる・やや良くなる」との回答が69%となりました。中途採用は「増加・やや増加」が8割超と高水準の需要が見込まれる一方、新卒採用は5年ぶりに「増加・やや増加」が5割を下回り「横ばい」予想が多い。アルバイト・パート、派遣も2025年に比べ「増加・やや増加」が減少しています。
人材需要については、
・「AIの台頭に代表される変化が激しい現代において、産業を問わず各社はビジネスモデルの変容を迫られている。事業を推進するために求められる人材要件も変化」(インディードリクルートパートナーズ近藤裕執行役員)
・「AIで代替できない専門職や管理職の需要が増える一方、定型業務や知識労働は賃金上昇も相まってAIへの置き換えが急加速」(ジェイック近藤浩充取締役)
・「手入力していた仕事が自動化するかも知れないが、それをチェックしたり関連部署とやり取りしたりするのは人間が行うので、結果的に人材需要が減るのではなく、業務内容が徐々に変化」(CPAキャリアサポート中園隼人代表)
・「採用は量より質へと移行し、AIを活用して価値を生む人材が求められる」(リネアコンサルティング大森崇社長)
など、AI活用の本格化でビジネスや業務が変わり、人材要件の見直しが進んでいくことを示唆するコメントが目立ちました。
●2026年 日本の雇用情勢・人材採用の増減(回答集計)

業種・職種特化の人材紹介各社では
・「コンサルティング力や事業開発視点を持つ営業職」(セレブリックス武拓矢GM)
・「M&A関連の経験を持つ人材」(アンテロープキャリアコンサルティング林徹シニアディレクター)
・「GX推進に伴う人材」(グリーンタレントハブ井口和宏代表)
・「施工管理人材」(ヒューマンリソシア高橋哲雄代表)
・「精神障がい者採用を進める企業で就業後の支援を担う人材」(プライマリー・アシスト石山知良社長)などのニーズが見込まれています。
近年、新卒や若手を大量採用してきた大手コンサルティングファームでは「生成AIの業務適用が加速したことで、従来アソシエイト層が担っていた作業領域の一部が自動化され始めている」(THRILLクリスチャンセン洋助CEO)ため、今後の採用動向が注目されます。
●職種別doda転職求人倍率(求人倍率が高い6職種、全体)

調査サマリー➁ ミスマッチを防ぐ採用プロセスの重要性が高まる
採用力を高めるためには
・「質の高いエージェント、リファラル、ダイレクトスカウトなどの採用手法の組み合わせと柔軟性を持った採用基準」(KMF PARTNERS吉田亜紀子Director)
・「キャリアプランや企業の将来性、経営方針など多岐にわたり情報提供」(よきあす野呂田義尚代表)
が欠かせないとのコメントが上がりました。
特に新卒や若手については
・「『自己実現』への意識が一層高まり早期に成長を実感できる環境が重視されているため、入社後のサポート体制やキャリア形成」(コンコードエグゼクティブグループ佐竹尚プリンシパル)を必要とするコメントがあり、これが示せない企業は採用が難しいと思われます。
繋の照沼貴大代表は「採用力は“魅力があるか”ではなく“魅力が伝わっているか”で決まる」と説明します。
採用競争は激しいが
・「『企業が選ぶ』から『人が選ぶ』時代への変化により需給バランスは崩れ、人材は二極化」(サーチエグゼ西川将紀代表)
・「新しい職種や役割が増える中で、既存の職種区分や要件では人材像を定義しにくい場面も増えている」(キャリアビリティ雨宮佑揮社長)という状況のため、ミスマッチを防ぐ丁寧な採用プロセスの重要性はますます高まっています。
また、事業運営に必要な人材を安定的に確保するためには
・「短期的な母集団形成ではなく、自社にとってのベストターゲットに中長期で選ばれ続ける仕組みづくり」(DRIX長谷川優代表)
・「知見や経験が豊富なミドル・シニア人材の転職意向が高まっていることから、採用ターゲットの見直し」(パーソルキャリア桜井貴史doda編集長)
・「副業・フリーランスなど外部人材の活用も視野に入れた人材戦略」(アクシスコンサルティング伊藤文隆COO)
なども考えなければなりません。
●採用を強化する企業の取り組み

・「競争が激しいボリュームゾーンを必要以上に追わず、自社で活躍しうる人材像を精緻にペルソナ化し、効果的なターゲティング」(タイグロンパートナーズ廣重甫エグゼクティブコンサルタント)
によって採用に成功する企業がある一方、
・「上がりすぎた採用難易度を経営者が把握しないままに人事部門に過度な負担を敷いた結果、採用担当が疲弊し退職」(ギークニア齋藤理代表)するような企業もあり、企業間の採用力格差は一層拡大しています。
・「大企業はゼネラリスト中心の組織からスペシャリスト活用が喫緊の課題」(レックスアドバイザーズ岡村康男CEO)
・「メンバーシップ型に紐づけられた従来の人事制度では、優秀な人材の中途採用が難しいだけでなく、優秀な既存社員を手放すことにもなりかねない」(ジェイ エイ シー リクルートメント田崎ひろみ会長兼社長)との指摘もあります。
・「若手が経験を積むための『下積みの仕事』がAIに置き換わったことで、次世代のハイクラス人材をどう育成するか」(みらいワークス岡本祥治社長)との新たな課題も出てきており、2026年はAI時代の到来を見据えて採用戦略の再構築に取り組む年になると思われます。
主要人材コンサルティング会社アンケート 回答者一覧
アイムファクトリー 平山穰一郎 取締役副社長
アクシスコンサルティング 伊藤文隆 代表取締役社長COO
アンテロープキャリアコンサルティング 林徹 シニアディレクター
unlock.ly(アンロックリー) 武田颯太 取締役副社長
インディード リクルートパートナーズ 近藤裕 執行役員(エージェントサービス事業)
エイクエント 杉本隆一郎 ジャパンカントリーマネージャー
MS-Japan 松林俊 執行役員 事業企画div長
エリメントHRC 清水潤次 取締役
ギークニア 齋藤理 代表取締役
キャリアインキュベーション 佐竹勇紀 代表取締役
キャリア・デベロプメント・アソシエイツ 田辺晃 代表取締役社長キャリアビリティ 雨宮佑揮 代表取締役社長
K.J.コンサルタンツ/キーンバウム ジャパン 鈴木悦司 代表取締役社長
グリーンタレントハブ 井口和宏 代表取締役
クレドス 田中潤 代表取締役CEO
KMF PARTNERS 吉田亜紀子 Sales&Marketing division Director
コンコードエグゼクティブグループ 佐竹尚 プリンシパル
採用と育成研究社 鈴木洋平 代表取締役社長
サーチエグゼ 西川将紀 代表取締役
ジェイ エイ シー リクルートメント 田崎ひろみ 代表取締役会長兼社長
ジェイック 近藤浩充 取締役 教育事業部長
CPAキャリアサポート 中園隼人 代表取締役
セレブリックス 武拓矢 キャリア&リクルーティング事業本部 SQiL Career Agent事業部GM 兼 事業オーナー
THRILL クリスチャンセン洋助 代表取締役CEO
タイグロンパートナーズ 廣重甫 エグゼクティブコンサルタント
タイズ 今井良祐 代表取締役社長
繋 照沼貴大 代表取締役
デアゼイン・コンサルティング 村上航平 代表取締役社長
DRIX 長谷川優 代表取締役
NEWOLD CAPITAL 塚田壮一朗 取締役COO
パーソルキャリア 桜井貴史 doda編集長
ヒューマンリソシア 高橋哲雄 代表取締役
フォルトナ 荒井良介 マーケティング・広報マネージャ
プライマリー・アシスト 石山知良 代表取締役社長
プロフェッショナルネットワーク 木村善行 シニアマネージャー
みらいワークス 岡本祥治 代表取締役社長
メイテックネクスト 梅津太一 代表取締役社長
よきあす 野呂田義尚 代表取締役
リネアコンサルティング 大森崇 代表取締役社長
レックスアドバイザーズ 岡村康男 代表取締役CEO
ロバート・ウォルターズ・ジャパン ジェレミー・サンプソン 代表取締役
ワークス・ジャパン 清水信一郎 代表取締役社長
▼アンケート調査の結果、回答者のコメント全文
AI活用の本格化で人材要件の見直し進む【主要人材コンサルティング会社アンケート「2026年 人材需要と採用の課題」】 – 日本人材ニュースONLINE