LVMH、2026年上期の売上高は前年同期比3%減。ディオール好調で4~6月は増収 NEW

LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトンは、7月27日、2026年上期(1〜6月期)の決算を発表。中東情勢の緊迫化を含め地政学・経済環境が引き続き不安定に推移するなか、第2四半期にかけて成長が加速する展開となった。
売上高は報告ベースで3%減も、オーガニックでは2%増
上期の売上高は386億4400万ユーロとなり、報告ベースでは前年同期比3%減となりましたが、為替影響とポートフォリオ変動を除いたオーガニックベースでは2%増を確保。グループ全体のオーガニック成長率は第2四半期に3%まで加速し、中東紛争の影響を除いた場合には4%相当になるとしています。地域別では、アメリカ大陸で成長が加速し上期を通じて好調に推移したほか、日本を除くアジアは2025年下期から続く改善傾向を裏付ける強い伸びを示しました。日本も上期を通じてプラス成長を確保し、欧州も底堅さを維持しています。
経常業務利益は87億ユーロ、利益率は22.5%を維持
経常業務利益は86億9100万ユーロ(前年同期比4%減)となり、営業利益率は22.5%と高水準を維持しました。グループ帰属純利益は56億9700万ユーロと、前年同期からほぼ横ばいで推移しています。営業活動によるフリーキャッシュフローは41億ユーロ(同2%増)と底堅く創出され、純有利子負債は82億4500万ユーロと、前年同期の101億7600万ユーロから19%圧縮されました。自己資本は696億9400万ユーロ(同4%増)となっています。
時計・宝飾とセレクティブリテイリングが牽引
事業セグメント別では、最大部門のファッション&レザーグッズは売上高181億4600万ユーロ(報告ベース-5%、オーガニックベース-1%)となったものの、第2四半期のオーガニック成長率はプラス1%に転じ、直近数四半期続いていたマイナス基調から脱却しました。特にアメリカ大陸での急回復が目立っています。同部門の経常業務利益は61億9500万ユーロ(同7%減)で、為替の逆風が響いたものの、営業利益率自体は高水準を保っています。
ルイ・ヴィトンはモノグラム誕生130周年を記念した新作展開や、北京・ソウルの新旗艦店が好調な滑り出しを見せました。クリスチャン・ディオールはジョナサン・アンダーソン氏によるデビューコレクションが高い評価を得て成長が加速し、東京・大阪での新規出店も進みました。ロロ・ピアーナやリモワも好調を維持し、マーク・ジェイコブスについてはWHPグローバルへの売却で合意しています。
時計・宝飾部門は売上高52億2500万ユーロ(オーガニックベース+9%)となり、第2四半期のオーガニック成長率は11%まで加速しました。ティファニーが好調な実績を残しナタリー・ポートマン氏を新アンバサダーに起用したほか、ブルガリも高い成長を確保し、新作ハイジュエリーコレクション「エクレッティカ」が過去最高の売上を記録しています。同部門の経常業務利益は8億3100万ユーロ(同9%増)と伸長しました。
セレクティブリテイリング部門は売上高84億600万ユーロ(オーガニックベース+5%)、第2四半期は6%まで加速しました。セフォラが各国でシェアを拡大しながら安定成長を続け、北米・英国で「ロード」ブランドの取り扱いが大きな成功を収めています。一方、DFSは中国本土事業を中国旅游集団免税店へ売却したほか、ロサンゼルス・サンフランシスコ空港の免税店運営権売却、沖縄事業のアヴォルタへの売却について合意しました。同部門の利益は8億9300万ユーロ(同2%増)です。
ベルナール・アルノー会長兼CEOのコメント要約
ベルナール・アルノー会長兼CEOは、グループの各メゾンが製品の最高品質へのこだわりを維持しつつ、複数のメゾンでクリエイティブ面の刷新を進めてきたことがブランドの魅力向上につながったと総括しました。第2四半期の成長加速については、ディオールにおけるジョナサン・アンダーソン氏の新作の成功、北京・ソウルの新店舗の好調な実績、ティファニーおよびブルガリの定番ラインの強さ、セフォラの成長、シャンパン・コニャック事業の回復が主な要因であると説明しています。今後についても、利益率への注意を払いながら、各メゾンの長期的な成長ポテンシャルとチームの実行力に自信を示す考えを述べました。
Brand Information
LVMH Watch & Jewelry
市場でも最もダイナミックなブランドに数えられる、LVMHウォッチ & ジュエリー事業のメゾンは、
高級時計およびジュエリー & ハイジュエリーの2つのセグメントで事業を展開しています。
卓越と創造、革新の追求こそ、この事業分野におけるメゾンの原動力です。