アメリカで最も検索されたコラボとは？グーグルトレンドランキングを発表！
多種多様なコラボが急速に生まれ、「コラボ」の検索件数も急激に増えています。ここ10年間をみても、約10倍ほどの伸び率だとか。そこで今回はグーグルトレンドを使い、アメリカで最も検索された“ファッションコラボ”のランキングを公開。今年最も注目されたコラボとはいったいどこでしょうか。ランキングと合わせ、注目を集めるタッグ先の傾向を見ていきます。
アメリカで最も検索されたファッションコラボ！
大きな転換期を迎えているアパレル業界。しかし世界の限られたファッションブランドは、エキサイティングな相手とタッグを組み、魅力的な物語を提示することに成功しています。驚きのタッグが生まれた、2021〜2022年の過去1年以内のランキングを詳しく紹介して参ります。
1位：Kanye West & Adidas
最も検索されたキーワードは、「collaboration between kanye and adidas」。
Kanye West(カニエ・ウエスト)のYEEZY(イージー)とAdidas(アディダス)のコラボは2015年から始まり、希少性が高く高額で取引されていることでも話題のコラボレーションです。
中でも人気なのが、Yeezy Boost(イージーブースト)と呼ばれるスニーカー。特徴は、Kanye West(カニエ・ウエスト)が自身で展開するアパレルブランドYEEZY(イージー)のスニーカーデザインをベースにしたデザイン。アッパーにはスエードレザーを使用し、ミッドソールに採用されたBOOST（ブースト）など、Adidas(アディダス)ならではの歩きやすさも兼ね備えています。
このコラボ、2019年以来毎年恒例となっている“YEEZY Day”も話題。YEEZY Dayとは、過去にYEEZY(イージー)からリリースされた人気モデルやカラー、再販、新作の発表などが行われるスペシャルなイベントで、開催されるたびTwitter のトレンドに入りを果たすほど大きな反響を呼んでいます。
今年も漏れなく2022が開催決定となりましたが、ここに来てKanye West(カニエ・ウエスト)が許可を得ていないとAdidas(アディダス)を非難し、さらに話題性をプラスしています。
2位：Supreme & Tiffany
続いて検索されたキーワードは、「supreme tiffany collaboration」。
2021年11月に発売されたコラボレーションで、1837年に創設されたアメリカのラグジュアリー・ジュエリーブランド・Tiffany（ティファニー）と、アメリカストリートブランドの代表格・Supreme（シュプリーム）が初のタッグ。
Supreme（シュプリーム）と言えば、2017年に約1万人が行列を作ったLOUIS VUITTON（ルイヴィトン）との歴史的コラボも記憶に新しいところ。
そのため今回のコラボは、ルイ・ヴィトン グループがティファニーを買収したことから実現したとも言われています。
特徴は、ハートタグで知られるアイコニックなコレクションRETURN TO TIFFANY(リターン・トゥ・ティファニー)に、ティファニーロゴをシュプリームロゴに差し替えているデザインで、ティファニーのクラシックさにストリートテイストが追加され、幅広い層から支持されました。
3位：Cher & Versace
検索されたキーワードは、「cher versace collaboration」。
歌手のCher（シェール）とVersace（ヴェルサーチェ）の異業種コラボも話題を呼んでいます。2022年のプライド月間にCHERSACE（シェールサーチェ）として発売されランクイン。
カプセルコレクション名は互いの名前をとり、売り上げはLGBTQの子供たちや若者を支援するチャリティ団体ジェンダー・スペクトラムに寄付されています。
インパクトを放つメデューサのモチーフと共に、Versaceのロゴがcersaceへと変更されたデザインでファッション性も高い評判。
共にディーバとして同じエネルギーを持つ2人のアイコンがタッグを組んだ今回のコラボレーションは、プライド月間を彩り、多くの人に検索されました。
4位：Fendi & Versace
検索されたキーワードは、「 fendi and versace collaboration 」。
イタリアを代表するラグジュアリーブランド同志がタッグを組んだ最強のコラボ。
Fendi（フェンディ）とVersace（ヴェルサーチェ）のコレクション名は、互いの役割を“スワップ”したFENDACE（フェンダーチェ）と命名され、2022年5月に発売されています。
新たな旋風を巻き起こした驚きのタッグで、発売前から大きな注目を集めました。最大の特徴は、２つの側面があるコレクションとも言われています。
キム・ジョーンズとシルヴィア・フェンディによる「ヴェルサーチェバイフェンディ」。そしてヴェルサーチェによる「フェンディバイヴェルサーチェ」の2つの構成は、今までにないコラボの見せ方です。
Versace（ヴェルサーチェ）は全カテゴリーを担当してFendi（フェンディ）を独特の解釈で表現し、Fendi（フェンディ）は、モノグラムとヴェルサーチェのグリークキーモチーフと調和しインスピレーションを得たデザインを生み出しています。
Fendi（フェンディ）とVersace（ヴェルサーチェ）の融合は、ファッション界に一体感を生み出したまさにファッション史上初の試みと言えるコラボレーションでしょう。
5位：Gucci & Adidas
検索されたキーワードは、「gucci adidas collaboration 」。
EXQUISITE GUCCIの発売は2022年6月。モードの鬼才Gucci（グッチ）と伝統あるスポーツブランドAdidas（アディダス）の驚愕コラボは、両者のロゴやアイコンを大胆にあしらったアイテムがとてもセンセーショナル。
スポーツ発想のレトロストリートアイテムで展開され、Gucci（グッチ）を象徴するモチーフやコードと、Adidas（アディダス）のシンボルが融合したウェアやシューズがラインナップとなっています。
まさに両者のヘリテージを見事に融合させたタッグで、1970〜80年代のオールドスクールの空気感はそのままに、新感覚のミクスチャーを感じさせると高い評判を得ています。
ミレニアル世代からZ世代まで取り込む最強タッグかも知れません。
ランキングから紐解くコラボ傾向
同業種の融合は目新しいものではありませんが、ランキングを見ればどれも大ヒットしまるでマーケティングのお手本と称賛されるコラボばかりでした。コラボを成功へと導けば、ブランド自体の価値をさらに上げ、顧客との強く密な関係性を築くための戦略的な動きが生まれ、効果的なマーケティング手法の1つであることを立証してくれます。ここからは近年のコラボレーション傾向を見ていきましょう。
ストリートとラグジュアリーブランド
コラボレーションプロジェクトの始まりと言われているのも、シュプリームとルイ・ヴィトンのコラボです。まさにストリートとラグジュアリーブランドの組み合わせで、今年も漏れなく話題を呼んでいるタッグ先と言えるでしょう。今回のランキングにも3回ほど、ランクインしています。
大成功の背景には、ストリート特有の着こなしであるレイヤードスタイルをハイブランドが少しずつ取り入れてきたことが挙げられます。ストリートキッズたちがハイブランドに熱視線を向ける様になったことを受け、ラグジュアリーとストリートの垣根が埋まりつつあるのです。
こうしたファッション業界の大きな流れや、シュプリームのストリートブランドとしての成長が、大きな話題をもたらし、両ブランドの歴史とロマンがコラボの大成功を牽引しています。
スポーツブランド
2020年代においてはスポーツブランドとのコラボが目立っているように見受けられます。特にAdidas（アディダス）のコラボはランキングに２回も登場するほど。
大きな注目を集める背景には、スポーツの裾野が拡大していること。各スポーツブランドが誇る名作スニーカーとのコラボレーションプロダクトはどれも一級品で、好きなスポーツブランドとファッションブランドのコラボレともなれば、ファッションアイテムとして欲しくなる人が続出します。
このコラボによって、両者共々新しい客層を取り込むことができるとも言われています。
ビッグメゾン同士
ビッグメゾン同士が手を組んで贈るコラボも今年の傾向と言えるでしょう。ブランド同士のコラボは希少なため、なにかと注目されることが多く、Versace（ヴェルサーチェ）は２回ほどライクインしています。
世界で最もホットなブランドが組めば、期待されるコラボレーションのひとつとなることは必然。同業者でも別ブランドと融合することで、これまでなかったレアアイテムが続々と生み出すことができます。
また注目株同士のコラボアイテムは、日が経つほどにプレミアものとなるケースもしばしば見受けられることから、今後のコラボ先の最有力候補となることでしょう。
魅力的な物語を提示するコラボ
コラボレーションとは、ブランドが消費者に驚きをもたらし、興味を抱かせ、店舗への訪問を促すための重要な手段のひとつです。いまではブランド強化の重要な手段と考えられ、競争を勝ち抜くために不可欠とも言われています。
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