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【イベントレポート】ラグジュアリーブランドが考えるホスピタリティとは?LVMH Watch & Jewelry・BVLGARI・Bulgari Hotel Tokyoの共通点

【イベントレポート】ラグジュアリーブランドが考えるホスピタリティとは?LVMH Watch & Jewelry・BVLGARI・Bulgari Hotel Tokyoの共通点

2024年3月22日(金)、LVMH Watch & JewelryとNESTBOWLが、自身のキャリアやビジネスに役立つヒントを得ていただくためのイベント「Discover LVMH Watch & Jewelry Vol.2」を開催しました。大好評だったVol.1に続き、第2弾となる今回は「究極のホスピタリティ」をテーマに「LVMH Watch & Jewelry」「BVLGARI」「Bulgari Hotel Tokyo」の人事担当者が登壇。ジュエリーとホテル、それぞれのトップクラスが考えるホスピタリティや人材育成について、スペシャルトークセッションの様子をお届けします。

〈イベント登壇者/プロフィール〉
塩見 侑也さん/CHAUMET 人事担当(左)
竹俣 文早子さん/ Bulgari Hotel Tokyo 人事担当(中央)
川島 百恵さん/FRED、 HUBLOT 人事担当(右)
並木 了介さん/BVLGARI人事担当

ラグジュアリーを扱う企業が語る「究極のホスピタリティ」

― 今回のテーマである「ホスピタリティ」について、どのようにお考えですか。

川島百恵さん(以下、川島):私たちラグジュアリーブランド企業にとって、ホスピタリティとは当たり前のこと。お客様の期待が高いからこそ、おもてなしは当たり前で、なくてはならないものだと思います。お客様の期待に応える、さらにそれを超えるようなサービスを提供することを意識しながら日々業務に取り組んでいます。

竹俣文早子さん(以下、竹俣):ホテルに関しても同じです。お客様に「来てよかった」「また来たい」と思っていただくのはもちろん、お客様の期待をさらに上回るサービスをご提供できるよう努力しています。

塩見侑也さん(以下、塩見):人事としても、おもてなしの気持ちはすごく大事にしていて、無意識に考えていることだと感じます。

― トップクラスの接客やサービスが求められる中で、なぜ最高のサービスを提供できるのでしょうか。

竹俣:「Bulgari Hotel Tokyo」に関してお伝えすると、「クレド」(信条)を大事にしています。クレドが書かれたカードを必ず携帯しているので、何か迷った時にはそれを見て立ち返ることができるのです。クレドをいつも心に置いて、相手と向き合い、考えることが最高のサービスを提供できるひとつの理由ではないかと思います。

塩見:従業員の皆さんが持っているものですか?

竹俣:そうです。オペレーション部門はもちろん、宿泊部門や人事、営業部門も含め、全員が携帯しています。例えば、「Pure Presence」=ピュアプレゼンスなど、大切にしている考え方が記載されています。迷った時、困った時に読み返すと心にスッと入って、こうすればいいのかとヒントになります。

竹俣 文早子さん/Bulgari Hotel Tokyo人事担当

― 社員が意識する、または大切にしているマインドセットはありますか

並木了介さん(以下、並木):「ブルガリ」では、社員が大切にしていること、意識していることがいくつかあります。そのひとつが唯一無二の「付加価値」。製品にも言えることですが、接客面でも我々だからご提供できる価値、体験を生み出しています。例えば、ブティックでは来店されたお客様に「いらっしゃいませ」「こんにちは」ではなく「ボンジョルノ」とイタリア語でご挨拶するほか、お茶やお菓子をご提供したり、ブランドの歴史や由来、製品のモチーフについてお話したりすることがあります。まるでイタリアに来たような体験を提供しているんです。

塩見:すごく大事ですね。本社勤務で働く方達が大事にしていること、意識されていることはありますか?

並木:「ブルガリ」として大切にしているのが「起業家精神」です。「セルフスターター」「自主性」など、いろいろな言葉に置き換えられます。クラフツマンシップでほかのジュエラーとは違う成り立ちであること、創設者ソティリオ・ブルガリのDNAを引き継いでいることが影響していますね。

塩見:ブルガリだけでなくLVMHグループ全体でも「起業家精神」は大切にしているマインドだと思います。そういうマインドを持ってプロジェクトに取り組んでいたかを考えさせられますし、評価基準の中でもキーワードとして出てきます。

いま求めるのは「起業家精神」を持つ人

― ホテル業界と時計宝飾業界で求める人物(採用したい人)に違いはありますか?

塩見:そこまで違いはないと思います。人事担当者が見ているのは、その人がどういう思いでこの転職にチャレンジされているのか、そしてお人柄です。最近はオンライン面接も増えてきているので、画面に映る最初のプレゼンスは大事ですね。その人の持つ雰囲気や与える印象、エレガントさといった要素も影響すると思います。

竹俣:どの業界だからではなく、その方が組織やブランドにフィットするか。そこは人事としての目線で大事にしています。

塩見 侑也さん/CHAUMET 人事担当

― ホテル業界から宝飾業界、または逆への転職は可能ですか

竹俣:宝飾業界からホテル業界への転職については、もちろん可能性は十分にあります。私どもの会社では、いろいろなバッググラウンドを持っている方が働いておりますので、この質問に関しては、大いに可能性はあるかと思います。

並木:実際にいらっしゃいますし、履歴書を見て面接することもあります。ホスピタリティがあることにプラスして、宝飾だと接客販売なので数字に強いか、数字を追いかけられるか、そういったプレッシャーを乗り越えられるかはあると思います。ホテル業界から来られた方はホスピタリティが既に備わっているので、数字関係や製品知識をどう伸ばしていくかだと思います。

川島:我々も実際にそういった方を採用したことがあります。ホテル業界から来られる方は、目に見える製品を通して接客サービスを行いたいという方も多いですね。ホスピタリティという共通点はあるので、何をやりたいかが1番大事。ホテル業界から宝飾業界への転職も十分にチャンスはあります。

塩見:ただホテル業界からの応募は決して多くない印象です。なぜかというと、やはりホテルで働いている人はホテルが好き。宝飾業界で働いている人は宝飾が好き。とはいえ、「経験を」活かせることは間違いなくあると思いますし、ホテル業界のホスピタリティは我々からすると一つ一つの所作や言葉遣いが丁寧かつキレイなので、チャレンジ頂ければアドバンテージになると思います。

例えばデジタル化、グローバル化、ボーダーレスがあり、いろいろなソフトウェアを導入して効率化を目指していますが、「会社から言われたことをやっていればいい」だと、おそらく埋もれてしまいます。「起業家精神」を持ちつつ、自分自身のマネージメントをうまくやりながら、周りの方とお付き合いしていけるような方が今一番求められているかと思います。

川島 百恵さん/FRED、 HUBLOT 人事担当

― 人事として今一番求めている人物像はありますか

並木:私が重要だと思うことは2つあります。オリジナリティを出せるか、そして変化が多いこの世の中でイノベーションを起こせるか、です。これまでの経験を活かしつつ、より「自分らしさ」を出す必要があります。

塩見:オリジナリティはすごく大事。チャレンジ精神を持ちつつ、自分らしさが加わると、求める人物像に近づいていくと思います。

― どのような社員が活躍できるのでしょうか何か共通点はありますか

川島:繰り返しになりますが「起業家精神」だと思います。明るくて、前向きで、革新的な思考力や発想力、失敗を恐れずに行動できる力。これが「起業家精神」だと考えています。落ち着いて視野を広く持った、気づきのある人が活躍しているという印象です。

塩見:「起業家精神」という言葉が何度も出てきていますが、我々のグループを体現するキーワード。覚えていただければと思います。

入社後について参加者から質問タイム

スペシャルトークセッションの後半では、参加者からパネリストたちへの質問タイム。求める人材を実際に採用した後の話について語っていただきました。

Q:面接を受けた人たちは企業家精神がある人だと思うのですが、入社後のアップデートはどのようにされていますか?

並木:「ブルガリ」に関しては、マネージャー陣のトレーニングがあります。販売のエキスパートと人員や数字を管理するエキスパート(マネージメント)の2つに分かれますが、後者は、どれだけ店舗スタッフとコミュニケーションを取れるかが重要。こんな風に店舗運営をやっていきたいとメッセージを伝えつつ、マネージャー向けの人材育成を行なっています。

竹俣「Bulgari Hotel Tokyo」でも、トレーニングが重要なキーワードです。例えば、eラーニングのツールは全従業員がどこでも受けられますし、多様な言語に対応しています。そういうところでもチャレンジ精神、起業家精神を伸ばしていくことにつながると思います。

川島ウォッチ&ジュエリーでお伝えすると、ひとつひとつのお店が会社のような形で独立しています。それぞれのお店が個々の会社として成り立っているので「起業家精神」を持っていないと難しいです。研修などのインプットを待っているだけではダメで、どんどん自分達で考えて自発的に行動することが求められています。

イベント後半のネットワーキングタイムでは、LVMH Watch & Jewelry /BVLGARI /Bulgari Hotel Tokyoの企業担当者と参加者が交流。軽食やドリンクが振る舞われながら、カジュアルな雰囲気の中で参加者同士が情報交換をしたり、会話に花を咲かせたりと新しい出会いの場となりました。

LVMH Watch & Jewelry /BVLGARIでは、オフィス職から販売職まで幅広く求人を募集しています。ご興味ある方は下記リンクよりご応募ください。
求人ページ:LVMH Watch & JewelryBVLGARI

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1884年創業以来130年を超える歴史を持つ、
イタリアの宝飾品ブランド「ブルガリ」。