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売るだけでは終わらない。人と仕組みでブランドを育てる店舗運営代行

売るだけでは終わらない。人と仕組みでブランドを育てる店舗運営代行 NEW

ファッションブランドの店舗運営代行サービスを展開する株式会社フォーアンビション。人材採用から育成、店舗運営、売上責任までを担い、“パートナー”としてブランドの成長を支える頼もしい存在だ。2025年5月、新たに代表取締役に就任した湯浅博昌さんは、同社の強みを「人材」と「仕組み」だと語る。成長の根幹にある同社のマインドセットと人材育成戦略、さらにAI時代における店頭の価値について伺った。

湯浅博昌さん/株式会社フォーアンビション 代表取締役
大学卒業後、建材メーカーで法人・個人営業を経験。その後、2004年に株式会社iDAに入社。西日本営業部長を経て、2015年営業本部長として全国の派遣・紹介事業を束ね、事業拡大に貢献するとともに、多様化する働き方に対応する複数事業を統括。就任したフォーアンビション代表取締役のほか、株式会社iDA取締役、ワールド・モード・ホールディングス株式会社上席執行役員を兼任。

ファッションを通じて幸せを創出する“喜びの開発業”

改めて、フォーアンビションの事業内容を教えてください。

当社は18年間、ファッションの店舗運営代行を中心に展開してまいりました。現在お取引いただいているブランドは12ブランド。関東・関西圏を中心に、プロパーからアウトレットまで26店舗の運営をお任せいただいています。商品をお預かりして販売するだけでなく、スタッフの採用から育成、運営まで行い、売上責任を負ったパートナーとして事業支援をしているのが特徴です。

18年にもわたってブランドと良好な関係を構築し、結果を出せているのはなぜだとお考えですか。

情熱とスキルを持ったスタッフと、ノウハウを共有する仕組み。この2つが当社の強みです。

創業以来、当社は自分たちを“喜びの開発業”と称しています。これは「常に感謝の気持ちを大切に、お客様・お取引先様、そして社員とその家族の喜びを開発する」という志を表した言葉です。人と人が向き合うことによって生まれる価値や、お客様やお取引先様と一緒に成長できること、ファッションを通じて人生が豊かになることを何よりも大切にしています。“喜び開発”という意識が共通言語として浸透していることが、売上という結果やお取引先様からの信頼につながっているのだと思います。

また、どの店舗に誰がいても同じ結果を出せるよう、KPIに基づいた定量的なデータを分析し、再現性のあるノウハウを標準化しています。経験からくる肌感覚、定性的なデータももちろん大切ですが、様々なブランドを運営させていただいていますので、ノウハウを属人化させず共有することも同じくらい重視しています。

湯浅さんは、2025年5月に代表取締役に就任されました。前代表の廣瀬さんがこれまでに築いてきた土台をどのように捉えていらっしゃいますか。

ありがたいことに、お取引先様から「フォーアンビションは“ブランドの人”になってくれるよね」と言われることがあります。そうしたお言葉をいただけるのは、やはり前代表の頃から“喜び開発”を軸とした価値創造が浸透しているからだと思います。商品を購入していただくのはひとつの通過点であり、わたしたちがサービスを通じてご提供したいのは、その先にあるブランドの世界観や、身にまとうことで感じられる幸せなんです。この価値観は引き続き大切にしながら、さらにお客様のご期待に沿えるよう、企業として成長していかなければならないと思っています。

フォーアンビションでは、店舗のすべてを預かり、パートナーとして事業を支えている

階層別・実践的なトレーニングで成果につなげ、還元する

御社はブランドのパートナーとして人材採用から店舗運営、売上責任などを担っておられます。このビジネスの醍醐味はどこにあると考えますか。

店舗運営のすべてをお預かりするので、ビジョンを共有し、一緒にブランドを育てていけることが何よりのやりがいです。実際、スタッフは自分たちの努力が実って売上が伸び、ブランドが成長することに喜びを感じています。

もちろん、課題に直面することもあります。そのような際、結果を出すためにお取引先様にご提案、ご相談をする根拠となるのが、先ほどお話した定量的なデータや仕組みです。当社の店舗運営代行は、来店するお客様の属性や売れ筋商品などの情報をベースに、多様化するニーズを分析するマーケティング的な機能も持っているので、お取引先様と一緒に販促戦略を練ることができます。まさに「一緒にお店を作る」感覚ですね。

とはいえ、お客様にとっては直営も運営代行もすべて同じブランドの店舗ですから、当社がブランドの価値を毀損することがあってはなりません。責任やプレッシャーが伴いますが、スタッフはそれ以上にやりがいを感じており、「販売が楽しい」という声が私の元にも聞こえてきています。

一緒にブランドを成長させていくというパートナーシップが、信頼と実績につながっているんですね。

そうですね。長くお取引させていただいているブランド様も多いです。ブランド様の事情で店舗が撤退となっても、別の店舗でまたご依頼いただくことや、そこで勤務していたスタッフたちがそのまま別の店舗を担当させていただくというケースもあります。それはやはり、現場でお店にコミットしてくれているスタッフの販売力、人の力があるからこそです。

素晴らしいですね。取引先に信頼される人材を育てるために、人材採用や育成で工夫していることはありますか。

毎年、教育に関わる大きなテーマを設定し、階層ごとにかみ砕いて定期的にインプットしています。例えば、「もっと戦略思考を持つためには」というようなものです。大切なのは、その内容をそれぞれの上長に理解してもらうことです。現場の業務の中でアウトプットし、PDCAを回すことで習慣化して、初めて研修の成果といえるからです。

店長以上のポジションについては、毎月の会議体を設定し、全階層別のトレーニングも年間を通じて実施しながら、各自の目標や役割も明確にしています。スキルアップによって成果が上がったら、報奨金制度で還元する評価制度も構築しています。

かなり人材育成に注力されているんですね。マインドセットについてはいかがでしょうか。

やはり“喜び開発”がキーワードになります。店舗にはさまざまなお客様が来店されますから、臨機応変な対応が求められます。大変な部分もありますが、自分が介在することでお客様やお取引先様、社員や家族の喜びが増えれば「もっとお客様とお話したい、もっと取引先様に提案したい」と前向きな気持ちになれます。仕事は自分で面白くできると伝えていますし、そういった考えに共感してくれる方が集まっていると思います

人の力が、ブランドの価値をつくると語る湯浅さん

AI時代こそ、「人」と向き合う価値がある

安定した雇用のため、キャリアパスの設計で重視していることは何ですか。

前提として、企業の成長は従業員の成長と一体だと考えています。当社でのキャリアアップというと、スタッフから副店長へ、そして店長にと昇格するというケースが多く、そのほとんどは新店舗出店のタイミングです。また、店舗数の拡大に伴って管理本部機能の拡充も必要になってきます。

つまり、企業としての事業拡大が社員のキャリアアップに直結するんです。実際に昇格を目指すかどうかは個人の判断に任せていますが、キャリアアップの機会があるということ自体が重要だと考えています。

デジタルやAIが発達した時代において、「店頭に立つプロの価値」はどこにあるとお考えですか。

ECをはじめ、いつでも、どこでも服を買える時代だからこそ、「誰から買うか」という点に価値があると感じます。ネットの情報は世界中の人が見られますが、身のまわりの信頼できる人の評価はクローズドな情報です。人口減少が進む中で、人が提供する価値、対面で生まれる価値はむしろ高まっていくのではないでしょうか。

AIやテクノロジーは人を代替するものではなく、人の価値を最大化するために活用するべき技術。店頭に販売のプロフェッショナルが立つ意味は、以前よりさらに増したと言えるかもしれません。

人だからこそできることが、まだたくさんありそうですね。それでは最後に、今後のビジョンを教えてください。  

店舗運営代行からさらに発展して、マーケティングや教育、サプライチェーンなど、ファッション業界全体を俯瞰した課題解決をお手伝いしていきたいです。グループにはそうした機能を持つ会社が集まっているので、協業して取り組むことで、さらにサービスの提供価値を高めていきたいですね。

また、将来的にはファッションに加えてビューティーやライフスタイル領域も挑戦していきたいと思っています。すでに取り組んでいるお取引先様もありますが、ファッション領域で培ったノウハウを活かしつつ、基盤を整えてさらに広げていきたいと考えています。

文:大貫翔子
撮影:船場拓真

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