4社共同「アパレル物流研究会」の検証で見えてきた輸送効率の改善とは NEW
株式会社アダストリア、株式会社バロックジャパンリミテッド、株式会社TSIホールディングス、株式会社ユナイテッドアローズの4社が、2023年10月に共同発足した「アパレル物流研究会」。現在、共通の物流課題の解決に向けたPoC(検証)が進められている。
複数のPoCを通じて明らかになったこととは
国内における店舗向け共同配送や、ECモール向け共同配送、海外からの調達領域における共同輸送など、さまざまなPoCを実施。明らかになったのは、「一般的に共同輸配送における課題とされる集荷・配送の時間調整やトラック・コンテナの積載率の確保について、出荷元(各社物流拠点)や配送先(各社出店施設・物流拠点)ごとの荷量を十分に確保することで、輸送効率の改善が期待できる」ということです。

物流拠点の地域、商材の種類、納品形態等の共通のニーズを持つ企業が集まることで、新しいルートやメニューを開拓する可能性がひろがります。また、場合によっては、より上流(海外調達の場合は生産地)から合流するメリットも見えてきました。参加企業が増えることでより良い成果が得られるという仮説のもと、今後は仲間を増やしながら、業界の課題解決に向けた協働が求められます。
研究会発足の背景と目的
人手不足、配送費の増加、環境負荷低減への対応など、多様な課題を抱えている物流・運送業界。超高齢化社会を迎えることで、労働力不足や社会保障費用の増大等が懸念されています。ファッション業界においても、事業に対して深刻な影響を及ぼすものと予想されます。
他業界ではすでに部分的な物流の共同化などの対策が始まっている中、ファッション業界ではまだ具体的な成功例が少ないのが現状。アパレルという商材の特性上、流通経路が多岐にわたり、かつ中小規模の事業者が多数を占め、各社単体での改善やリスクコントロールには限界があります。業界の共通課題を明確にするとともに、企業横断での課題解決に取り組むべく、4社で「アパレル物流研究会」を2023年10月に発足されました。
研究会の目的
①各社の課題を共有しあい、ファッション業界として共通の物流課題を明確にする
②将来的な物流インフラの一部共通化に向けた協働・協業を視野に、議論・実験・検証・仕組化を行う
③参加企業の拡大により、業界全体へメリットをシェアしていく
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UNITED ARROWS
ユナイテッドアローズは、独自のセンスで、国内外から調達したデザイナーズブランドとオリジナル企画の紳士服・婦人服および雑貨等の商品をミックスし販売するセレクトショップを展開しています。